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巻頭言

理事長挨拶

東北大学大学院文学研究科 教授/日本心理学会 理事長
阿部恒之(あべ つねゆき)

2023年3月に臨時の理事長を拝命したところですが,6月からも引き続き,2期目の理事長を務めさせていただくことになりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。

これまで,2015年から常務理事財務担当,2017年から常務理事総務担当,1期あけて2021年から再び常務理事総務担当を務めさせていただきましたので,これまで計3期6年間,常務理事の任に当たらせていただきました。2021年からの総務担当は,2022年学術大会の副実行委員長が充て職としてついてきました。長谷川壽一理事長の時代(2015~2016年)から,大会運営を開催校任せにせず,本部の関わりを強くする方針が検討されてきましたが,コロナ禍のため,主催校制度の継続にいやおうなしに赤信号がともりました。そのため,当時の坂上貴之理事長の決断で,本部主催で大会を運営することになりました。全てが初めてのことで,手探りで開催した2022年大会でしたが,実行委員をはじめとする会員の皆様のご協力,そして坂上理事長の強力なリーダーシップのお陰で,初の本部主催大会を何とか大過なく行うことができました。

さて,2023年度大会も,再び坂上理事長兼大会実行委員長と共に……と思っていた矢先,突然,坂上理事長の訃報が舞い込みました。悲しみが癒えぬまま,坂上理事長の残り任期2か月を,臨時理事会の審議によって私が担うことになり,その後の選挙・理事会を経て,引き続き理事長職を拝命しました。このような事情がありますので,今年9月の神戸大会は,弔い合戦に臨むような気合で大会実行委員長を務めさせていただきます。

今回の神戸大会では,5か国から,それぞれの心理学会を代表する重鎮5名を現地にお迎えしての招待講演・特別講演を実施します。そして,4年ぶりに,飲食を交えた会員交流会も開催します。いずれも前回,感染拡大が心配で,やむなく果たせなかった企画です。この原稿は大会前に書いていますが,この予告が実現し,無事に大会が終了していることを祈っています。

この他,コロナで委縮した対面行事の新しい形での再起動,JPASS[1]の本格導入と他学会との共同使用,社会に開かれた日本心理学会の運営をはじめ,課題は山積しています。微力ではありますが,20年以上,会社員として過ごした経験も活かして,これらの課題を少しでも前進させたいと考えています。皆様のご協力をお願いいたします。

  • 1.JPASS(Japanese Psychological Association Secretariat System)は,複数の学会/団体の会員管理を一元化し,強固に個人情報を保護し,クラウドによるデータ保全を行うシステムです。https://jpass.online/
阿部恒之

Profile─阿部恒之
1985年,東北大学文学部哲学科心理学専攻卒業後,株式会社資生堂ビューティーサイエンス研究所。1999年,東北大学大学院文学研究科後期3年の課程(社会人コース)編入学。2001年,同課程修了。博士(文学)。2005年,東北大学大学院文学研究科心理学研究室助教授。2010年より現職。専門は感情心理学,化粧心理学,災害心理学。著書に『ストレスと化粧の社会生理心理学』(単著,フレグランスジャーナル社),『Cosmetic Science and Technology』(分担執筆,Elsevier),『Crime and Justice in Contemporary Japan』(共同分担執筆,Springer)など。

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