日本心理学会とは
新型コロナウイルス感染症に関する国際担当からの報告
新型コロナウィルスの感染は,当初はアジアで広く見られ,その後,世界各地へと拡大していきました。グローバル化が進み,ヒトやモノが国境を超えて行き交う生活が当たり前となった今,このパンデミックは,普段あまり見えない中でどれほどお互いの国と共存して生きて来たのかを強く感じさせるきっかけとなりました。
各国を代表する心理学会の会長や国際担当が協力して,この世界が直面する危機に立ち向かおうとしています。感染への恐怖や先行きの見えないことへの不安。高まり続ける医療従事者のストレス。在宅勤務や遠隔臨床等,急な生活の変化。そして,差別。今回の感染拡大は,人の様々な面を表に出し,そしてまた,急激な行動の変化を求めました。人の心や行動を専門とする世界中の心理学者たちが,現在,手を取り合い,互いに助け合う事で,この重要な局面を乗り越えようとしています。
- (1) 週1回のテレビ会議を開催し(時差の都合上,実質週2回開催),情報共有をしています。一つの国だけでは解決策を見出せなかった問題に,異なる視点からのアイデアを提供したり,また,互いに激励したりする場となっています。
- (2) COVID-19に関するリソースをGoogle Drive上で共有することにより,通常であれば必要な許諾をとる過程を省略して,記事の翻訳及びHP掲載ができるようにしています。
世界が近くなったことで,お互いの知恵も簡単に借りられる時代になりました。国際連携を強化していくことで,世界の心理学会の一員としての役割を果たすだけでなく,日本心理学会の会員の皆様や現在困っておられる皆様に役立つ情報を円滑に提供して行ければと思っています。