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表彰

シチズン・サイコロジスト奨励賞受賞者―鍋島 まゆみ(鹿児島刑務所)

鍋島 まゆみ

鹿児島刑務所

評価理由

鍋島 まゆみ氏は、矯正心理分野において更生保護、薬物依存、いのちの電話を始めとした、多様な心理社会的課題に関する実践活動に従事してきた。実践活動に関連する研究発表も多く行っており、社会においてシチズン・サイコロジストとして非常に優れた活動を行っている。いずれの活動も、人々の心の健康と福祉の増進に寄与する社会的意義のある活動だと思われる。さらに、社会連携セクションでの発表やオンライン再現イベントでの報告を行うことで、社会に対する認定心理士の役割を有資格者に広めることにも貢献している。このような鍋島氏の活動は認定心理士が活躍する領域を新たに開拓したものであり、以上の理由から、シチズン・サイコロジスト奨励賞の受賞に相応しいと判断した。

受賞者のコメント

この度は、輝かしい賞を賜り身に余る光栄です。私にとって思いがけない受賞で大変嬉しく、今後の活動の励みとなります。現在、看護教員をしつつ、更生保護関連の保護司・篤志面接委員・薬物事犯者処遇カウンラーとして、その役割や知名度の低さを感じ、社会にアピールするのも私の役割であると考え応募しました。

私は看護師として、同じ看護師国家資格であっても看護観の違いや看護教育の問題に関心を持っていました。その後、看護教員として、人は個性や特性があり、それがその人の看護観に繋がり、対象者理解へと繋がっていることに気づきました。さらに、放送大学や大学院での科目履修により認定心理士を取得し、その後も64歳で宮崎大学大学院に入学し、その学びが、今年の4月に認定心理士(心理調査)の資格取得に繋がりました。また、日本心理学会第83回大会社会連携セクションでの発表や認定心理士の会オンライン再現イベントでの発表やシチズンサイエンスワークショップ2020参加を通して、研究の基礎も学ぶことができました。特に更生を目指す対象者との関りからは、その人自身がその人の専門家であり、様々な対象者から書物では学ぶことのできない生き方や考え方をたくさん学ぶことができています。今後も看護教育や更生保護に関わり色々な角度から学び続けていきたいと思います。

受賞に際しまして、平素より私を支えてくださっている様々な職種の関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。