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心理学研究 第91巻 第3号(2020年8月)

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種類 原著論文
タイトル 防止焦点は本当に創造性を低下させるのか
著者 外山 美樹・長峯 聖人・湯 立・肖 雨知・三和 秀平・相川 充
要約 本研究では,防止焦点の動機づけを高める要因として課題への自我関与に着目し,制御焦点と創造的パフォーマンスの関連を検討することを目的とした。拡散的思考を測定する課題(UUT)を用い,促進焦点では,自我関与の高低によって創造的パフォーマンスに差は見られないが,防止焦点では,自我関与が高い時に,そうでない時よりも創造的パフォーマンスが高いという仮説を立てて検証を行った。実験参加者は大学生128名であった。本研究の結果より,仮説が概ね支持された。また,自我関与が高い時には,創造性の3つの指標で促進焦点と防止焦点で創造的パフォーマンスに差は見られず,3つの指標では防止焦点のほうが促進焦点よりも創造的パフォーマンスが高い傾向にあった。本研究より,防止焦点においては,動機づけを高めるような操作を行うことによって,根気強く持続的に課題に取り組むことができれば,促進焦点と同等以上の創造的パフォーマンスを収めることができることが示された。
キーワード 制御焦点,促進焦点,防止焦点,創造的パフォーマンス,自我関与
個別URL https://psych.or.jp/publication/journal91-3#19022
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種類 研究資料
タイトル 日本語版怒りのメタ情動観念尺度の作成および信頼性・妥当性の検討
著者 鮑 婧・加藤 道代
要約 本研究は,日本語版怒りのメタ情動観念尺度の作成とその信頼性および妥当性の検討を目的とした。 2―5歳の子どもを持つ母親272人を対象に質問紙調査を行った。その結果,確認的因子分析により19項目からなる4因子構造(コーチング,非関与,軽視,機能不全)が確認された。信頼性を検討するために,Cronbach’s α 係数および ω 係数を求めたところ,Cronbach’s α = .75- .89,ω = .78― .89の範囲にあり,十分な信頼性が得られた。基準関連妥当性を確認したところ,コーチングは,育児自己効力感および受容・子ども中心の養育態度との間に正の相関,一貫性のない優柔不断なしつけ,統制的な養育態度との間に負の相関が認められた。一方で,軽視,非関与,機能不全は育児自己効力感および受容・子ども中心の養育態度との間に負の相関,一貫性のない優柔不断なしつけ,統制的な養育態度との間に正の相関が認められ,いずれも予測と一致した。
キーワード メタ情動観念,親による情動の社会化,母親,尺度
個別URL https://psych.or.jp/publication/journal91-3#19208
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種類 研究資料
タイトル 知覚された自尊感情の変動性尺度の日本語版作成と信頼性・妥当性の検討
著者 小川 翔大
要約 自尊感情の変動性の測定において,数日間の状態自尊感情の標準偏差がゴールドスタンダード(gold standard)と考えられてきた。それに代わる方法として,知覚された自尊感情の変動性尺度(perceived self-esteem instability measure: P-SEI尺度)は一試行で回答する尺度として開発された。本研究では,P-SEI尺度の日本語版を作成し,その信頼性と妥当性を検討した。研究1では,P-SEI尺度を日本語に訳し,確認的因子分析を行った。その結果,P-SEI尺度8項目で因子的妥当性,内的一貫性が確認された。そして,P-SEI尺度は,ローゼンバーグの特性自尊感情,7日間の状態自尊感情の標準偏差を統制しても,精神的健康との関連を示した。研究2では,P-SEI尺度の再検査信頼性が確認された。最後に,P-SEI尺度を研究で使用する際の留意点と,縦断的な発達研究への応用可能性について考察された。
キーワード 知覚された自尊感情の変動性,ゴールドスタンダード,資源保存理論,ソシオメーター理論,精神的健康
個別URL https://psych.or.jp/publication/journal91-3#19209
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種類 研究資料
タイトル 厳罰傾向と帰属スタイルの関連――日韓の比較から――
著者 向井 智哉・松木 祐馬・木村 真利子・近藤 文哉
要約 本研究の目的は,厳罰傾向の構造および厳罰傾向と帰属スタイルの関連が日本と韓国でどのように異なるかを検討することである。330名の日本人と339名の韓国人から得られたデータを用いて,多母集団の共分散構造分析を行った結果,日韓両国の類似点については,厳罰傾向は刑罰の厳罰化,刑罰の早期拡大化,死刑への支持の3因子,帰属スタイルは属性的帰属と状況的帰属の2因子によって構成されること,ならびに属性的帰属は厳罰傾向と関連することが示された。一方の相違点については,厳罰傾向の下位因子と属性的帰属の得点が韓国でより高いこと,厳罰傾向と状況的帰属間の負の関連は日本でより強いことが示された。これらのことから,韓国人と比べて日本人は, 犯罪者に対する厳罰的な刑罰を支持せず,犯罪者自身に犯罪の原因を帰属しない傾向にあり,刑罰の程度を判断する際には, 状況に起因する原因を重視する傾向にあることが示唆された。
キーワード 厳罰傾向,帰属スタイル,死刑への支持,比較研究
個別URL https://psych.or.jp/publication/journal91-3#19211
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種類 研究資料
タイトル 教えあいにおけるモニタリングと発話の関連
著者 篠ケ谷 圭太
要約 本研究では,教えあいのような学習者同士の相互作用におけるモニタリングの役割について検討を行った。まず,予備調査において,相互作用中のモニタリングに関する質問紙を作成し,因子構造を確認したところ,「自己理解(自分の理解度のチェック)」「他者理解(相手の理解度のチェック)」「自他差異(自分と相手の考えの違いのチェック)」「活動参加(活動への参加度のチェック)」の4因子を想定するモデルが採用された。本調査では,54名の大学生が実際に教えあいを行った後で,活動中のモニタリングに関する質問紙に回答した。モニタリングと発話の関連を分析した結果,教え手においては自己理解や他者理解のモニタリングが,理解を深める上で有効な「意味付与的説明」と正の関連を示し,自他差異モニタリングは単に教材を読み上げるような「記述的説明」と負の関連を示した。また,活動参加モニタリングは感想などの「説明外発話」と正の関連を示した。一方,聞き手においては,自己理解や他者理解のモニタリングが相手の説明を言い換える発話と正の関連を示した。最後に,相互作用中のモニタリングに着目する意義や,今後の研究の展開可能性について論じた。
キーワード モニタリング,教えあい,協同学習
個別URL https://psych.or.jp/publication/journal91-3#19212
ページ (準備中)
種類 研究報告
タイトル 連続する2つのメッセージにおける同化と対比――制御焦点の観点から――
著者 長峯 聖人・外山 美樹・湯 立・肖 雨知・海沼 亮・三和 秀平・相川 充
要約 Tormala & Clarkson(2007)は連続する2つのメッセージにおける同化と対比による効果を実証した。本研究ではこの研究を踏まえ,複数のメッセージがある状況での同化と対比に対する制御焦点の効果について,実験室実験により検討した。その際,同化による効果は促進焦点でみられ,対比による効果は防止焦点でみられるという仮説を立てた。仮説はメッセージの専門性評価についてはおおむね支持され,防止焦点では対比の効果がみられた。また促進焦点では,統計的に有意ではなかったが,同化の効果に類似した傾向がみられた。しかし,メッセージへの態度評価についてはこれらの効果がみられなかった。最後に,メッセージへの態度評価について仮説が支持されなかった理由について考察が行われた。
キーワード 制御焦点,同化,対比,説得,態度
個別URL https://psych.or.jp/publication/journal91-3#19315