若手の会代表幹事就任に際して

心理学ワールド79号でご紹介がありましたが，若手の会をご卒業になった小川さんに代わり，新たに若手の会の共同代表幹事に就任させていただきました，前田駿太と申します。小川さんと鈴木さんが若手の会を立ち上げて以来，初めての代表交代となります。プレッシャーも感じておりますが，これまでの若手の会が積み上げてきたものをさらに発展させるべく，努めていきたいと思いますので，どうぞよろしくお願いいたします。

思えば私が若手の会に入会したのは修士課程2年の時でした。そして，この文章を書いている今は博士後期課程3年で，もうすぐ博士の学位を取得しようとしています。この3年間は様々なことで悩みは尽きませんでした。今の研究テーマで学位論文をまとめられるのか，在学中の生活費をどう工面したらいいのか，本当にこれで将来食べていけるのか……など，多くのとに見通しが持てませんでした。これらの悩みがひと通り解決を見た今では，これからのキャリアのことに頭を悩ませています。私が偉そうに言うことでもありませんが，若手の時期は，多くの人にとって，今後の人生に大きく影響する意思決定を多く求められる時期だと思います。

このような時期だからこそ，若手同士のネットワークはとても大事ですし，それを提供できる場として若手の会を運営していきたいと思います。私自身，少し上の世代の若手の方のお話を聞いてキャリアの見通しが持てたり，同じ大学院生の若手の研究に刺激を受けて動機づけが高まったりした部分が多くありました。とくに，日本心理学会は心理学の総合学会であるため，様々なバックグラウンドを持った若手が集まりやすいといえます。ですから，自分の普段の考え方と全く違う考え方に出会える場を提供できる，そのような会にしていければと思っています。みなさまのご参加をお待ちしております。

（若手の会代表幹事　前田駿太）