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刊行物

ベーシック発達心理学

齋藤慈子

本書は,子どもの発達に関する知識が必要とされる,保育士や幼稚園教諭,小学校教諭の卵である学生,つまり,心理学を専門とせず,発達心理学の実践的側面を必要とする人たちを,主な対象として作られました。そのため,保育士養成課程,教職課程の要件を満たしつつ,平易な表現で必要な知識をわかりやすく伝える努力がなされています。

加えて本書には,発達心理学のもう一つの側面,基礎科学としてのおもしろさを最大限伝える工夫も施されています。執筆陣は,発達心理学の第一線で研究を行っている気鋭の若手研究者たちです。彼らにコラムとして自身の研究を紹介してもらうことで,心理学を専攻する学生にとっても読みごたえのある内容となっています。最新の知見が盛り込まれ,各章におすすめの参考図書と引用文献リストも掲載されていますので,より専門的な学びにもつなげることができるでしょう。養成課程のテキストとしてだけでなく,発達心理学の入門書として,学生や親御さんなど,いろんな方に読んでもらえればと思います。

ベーシック発達心理学
共編 開一夫・齋藤慈子
発行 東京大学出版会
A5判/288頁
定価 本体2,400円+税
発行年月 2018年1月
さいとう あつこ
上智大学総合人間科学部心理学科准教授。理化学研究所脳神経科学研究センター親和性社会行動研究チーム客員研究員。専門は発達心理学,比較認知科学。著書はほかに『心理学研究法4 発達』(分担執筆,誠信書房),『日本のサル学のあした』(分担執筆,京都通信社),『知のフィールドガイド 科学の最前線を歩く』(分担執筆,白水社)など。

フロンティア実験社会科学5
選好形成と意思決定

竹村和久

社会のなかでは,個人が様々な意思決定を行っている。個人の意思決定のメカニズムを明らかにすることは,心理学だけではなく,経済学,政治学などの社会科学にとって基本的な知見を提供でき,社会政策に取り組む場合にも示唆を得ることができる。本書は,人々の好き嫌いなどの個人の選好はどのように形成され,どのような過程で意思決定がなされ,社会で生かされるのかを,選好形成と意思決定についての理論(心理学,哲学,意思決定論,神経科学の諸理論),方法論(数理モデル構成,眼球運動分析,行動分析,心理計量分析,脳機能画像解析),実証(観察,実験,調査)の観点から解説を行っている。本書の各章は,文科省の特定領域研究や基盤研究Aなどを通じて,選好形成と意思決定について10年以上にわたって共同研究をしてきた人々が担当しており,それらの研究の成果も紹介されている。分野は,実験心理学,社会心理学,行動計量学,神経科学,精神医学,都市社会工学などの多岐にわたっており方法論も異なっているが,本書のタイトルと同じ現象を取り扱っている。

フロンティア実験社会科学5 選好形成と意思決定
監修 西條辰義
編 竹村和久
発行 勁草書房
A5判/240頁
定価 本体3,300円+税
発行年月 2018年8月
たけむら かずひさ
早稲田大学文学学術院教授。早稲田大学意思決定研究所所長。専門は社会心理学,経済心理学,行動意思決定論。著書はほかにBehavioral decision theory:Psychological and mathematical descriptions of human choice behavior(Springer),『経済心理学:行動経済学の心理的基礎』(培風館),『意思決定の処方』(共著,朝倉書店)など。

消費者心理学

山田一成・池内裕美

消費者心理学と言うとセールストークやマーケティングリサーチを連想される方も多いと思います。しかし,商業や応用という言葉で括る前に,消費者である自分自身の心と行動が,ホモ・エコノミカスとどのように異なっているか,考えてみてください。本書ではそうした問いへの答えを心理学という視点から用意しました。なぜ欲しくなるのか。なぜその商品でないとダメなのか。消費者行動論や行動経済学を学んでいる方々にも,いつもと違う視点から読んでいただければと思います。(山田一成)

消費者としての活動はあまりに日常的すぎて,意識することは少ないかもしれません。しかしいま,手元にあるその商品をなぜ買ったのか,その時の状況や心の状態を少し思い出してください。店頭で勧められたから?期間限定だったから?あるいは何となく買いたい気分になったから? 本書では,こうした消費をめぐる身近な諸問題に焦点を当て,国内外の最新の研究成果を交えて解説しています。知識を得るほどに,日常の買い物が楽しくなります!ぜひ当事者としてお読みください。(池内裕美)

消費者心理学
共編 山田一成・池内裕美
発行 勁草書房
A5判/240頁
定価 本体2,700円+税
発行年月 2018年10月
やまだ かずなり
東洋大学社会学部教授。専門は社会心理学。著書はほかに『聞き方の技術』(日本経済新聞出版社),『よくわかる社会心理学』(共編, ミネルヴァ書房)など。
 
いけうち ひろみ
関西大学社会学部教授。専門は社会心理学。著書はほかに『暮らしの中の社会心理学』(分担執筆,ナカニシヤ出版),『わたしから社会へ広がる心理学』(分担執筆, 北樹出版)など。

災害リスクの心理学
ダチョウのパラドックス

中谷内一也

人の判断は時として歪み,本人や周囲に不利益をもたらす。その最たるものが災害に関する意思決定であり,私たちは災害リスクについて判断を誤り,不十分な準備しかせず,緊急時にも自らの首を絞めてしまう。そこで,判断バイアスを克服し,合理的な意思決定によって災害を乗り越えることが重要であり……,と普通なら続くところだが本書は違っている。原著者たちの主張は,ダチョウがどうしたって飛べないように,人間もどうしたって判断バイアスからは自由になれない。ならば,飛べないダチョウが他の能力によって逃げの名人になれたように,われわれも判断バイアスを前提とし,むしろそれを利用するマネジメントによって災害対応の名人になれるはず,というものである。読んでいて「ダメだこりゃ」とつぶやいてしまう事例が満載だが,そういったダメ判断に向かって後知恵で無益な批判を展開するのではなく,生産的な対策を得ようとするところが本書の特色である。本書の基盤にあるのは二重過程理論であり,同理論の防災・減災に向けた斬新なアプローチが示されている。

災害リスクの心理学 ダチョウのパラドックス
訳 中谷内一也
発行 丸善出版
四六判/200頁
定価 本体2,800円+税
発行年月 2018年8月
なかやち かずや
同志社大学心理学部教授。専門は社会心理学,リスク心理学。著書はほかに『リスク:不確実性の中での意思決定』(訳,丸善出版),『リスクの社会心理学』(共著,有斐閣),『安全。でも,安心できない・・・』(ちくま新書),『リスクのモノサシ』(NHKブックス),『信頼学の教室』(講談社現代新書),『ゼロリスク評価の心理学』(ナカニシヤ出版)など。

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