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若手の会から
若手の多様なニーズ
若手の会幹事の佐藤徹男です。私は高校卒業後に渡米しカウンセリング心理学を勉強してきました。臨床では発達障害を持つ児童を中心に介入してきましたし,研究では文化を考慮した介入等を学んできました。恐れ多いですが,これからの日本の心理学と社会に少しでも貢献したいと思い,去年帰国しました。日本の大学には学生として一度も通ったことのない私が,日本で大学の教員をするという不思議なことをこの4月から始めています。学生の反応や大学のシステムも違う中,周りの先生方に助けられながら,なんとか前期を終えた次第です。臨床基盤や研究基盤もまだ整っていませんが,今後は日本の制度の中での発達支援の臨床研究をしたいと考えております。
私の加入をはじめ,若手の会幹事も徐々に世代交代がなされ,初期メンバーで残っている方1名も今年度で退任されることになりました。発足当初は大学院生以上の若手を対象として企画を行ってきましたが,去年から学部生も対象にした企画も行なっております。若手の会のイベントを通して,「他の若手と共同研究がしたい」や,「若手の活躍できる新しい場を知りたい」,「他の若手と気軽に話したい」等,様々な声が聞こえてきています。
今社会に求められている,多様性と個別化の両方のニーズに応えるために,企画ごとの趣旨を再検討し,幅広い若手のための組織にしていこうと考えております。若手ができることの一つは,時代のニーズに合わせ,新しいことを考え,速やかに行動に移せることだと思っております。発足当時のメンバーやご指導してくださっている先生方の意思を受け継ぎつつ,「今」のニーズにあった若手の会を再考し,若手らしい会にしていけるように,活動していきたいと考えています。
(若手の会幹事 佐藤徹男)
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