認定心理士コーナー
資格認定委員会より
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1.認定心理士について
2022年度第3回委員会(通算第192回)が2022年10月1日に開催されました。9月14日までに受け付けたうち584件を審査し,534件を合格,45件を保留,5件を不合格としました。また,以前の委員会で保留または不合格と判断されたうち追加資料の送付された32件を再審査し,23件を合格,7件を保留,2件を不合格としました。この結果,2022年度の初回審査数は1,862件,総審査数は1,937件,認定可件数は1,828件,資格取得者数は1,639名となりました。資格取得者は累計70,075名です。次回認定委員会の開催予定日は2022年12月17日です(2022年10月31日現在)。
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2.認定心理士(心理調査)(通称:心理調査士)について
前掲第192回委員会で,9月14日までに受け付けたうち2件を審査し,1件を合格,1件を保留としました。また,以前の委員会で保留または不合格と判断された者のうち,追加資料が送られてきた者6件について再審査し,4件を合格,2件を保留としました。この結果,認定心理士(心理調査)の資格取得者の累計は444名となりました。
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3.第86回大会報告
2022年9月8日~11日に日本大学文理学部で開催された日本心理学会第86回大会で,認定心理士の会運営委員会による2つの企画が開催されました。
大会企画シンポジウムは,「変化する心理学」と題して,私を含めた3名の話題提供に加えて,指定討論者と司会者を交えた質疑応答の座談会を,一般公開でオンデマンド配信しました。今般特に著しい心理学における様々な変化を取り上げて,認定心理士の方々が,これまで学んできた心理学をどのようにアップデートしていくか,一般に流布する心理学を装った理論の真贋をどうしたら見極められるか,などについて議論しました。「常に学び続けてください」というメッセージを発することは簡単ですが,ではどうすればよいかという道筋を示すことも日本心理学会の重要な役割だと認識しています。詳細は次号以降を待て,という段階ではありますが,そのための新たな企画も立ち上がりました。楽しみにしていてください。
認定心理士が,日本心理学会の会員による一般研究発表と同様に,自らの実践・研究内容を発表する機会「第3回 社会連携セクション」では12件のポスター発表が行われ,大変盛況でした。認定心理士が活躍する場が,教育,福祉などの分野のみにとどまらず,実に多様であることがわかるラインアップで,この資格が社会でどのように活かされているか,そしてどのように活かしていけたらよいかを考える良い機会となりました。発表者の方々,そして,発表内容に細やかにコメントしてブラッシュアップをサポートした運営委員会のメンバー,それぞれの努力を心から讃えます。
(資格担当常務理事・大阪大学教授 三浦麻子)
編集後記
「弱み」は時に「魅力」になり得ることを今回の特集を通して感じました。そしてこの魅力に惹きつけられた人は,相手の「弱み」を「強み」に変えようと知恵を絞り,支援,協力,協働しようとします。結果的に「弱み」は,他の誰かの力を引き出します。つまり,社会は「強み」や「強さ」ばかりでは成り立たず,「弱み」や「弱さ」が必要なのかもしれません。「強み」と「弱み」,「強さ」と「弱さ」がつながるために心理学の知見が一端を担っていることが改めてわかりました。(坂田陽子)
編集委員(五十音順)
編集委員長
片山順一
関西学院大学
副委員長
荒川 歩
武蔵野美術大学
委員
牛谷智一
千葉大学
小野田慶一
追手門学院大学
坂田陽子
愛知淑徳大学
東海林 渉
東北学院大学
橋本博文
大阪市立大学
松田いづみ
青山学院大学
松田壮一郎
筑波大学
明和政子
京都大学
村山 綾
近畿大学
山﨑真理子
鹿児島大学
山本哲也
徳島大学
担当常務理事
原田悦子
筑波大学
心理学ワールド
[100号]2023年1月15日発行 年4回発行(1月,4月,7月,10月)
- 発行人坂上貴之
- 編集・発行公益社団法人 日本心理学会 〒113-0033 東京都文京区本郷5-23-13 田村ビル TEL 03-3814-3953
- 表紙デザイン虎尾 隆
- 印刷・製本新日本印刷
- 制作(株)新曜社
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