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認定心理士の会から
研鑽の機会の提供という役割
普段は大学教員として,心理学を専攻とする学生の教育をおこなっています。カリキュラムが領域特化したものではないこともあり,学生は必ずしも心理学に関する仕事に就職していくわけではありません。むしろ,心理学と直接的には関係のない仕事に就くケースの方が多いといえます。
そのような点では,卒業生が大学で学んだ知識や経験を社会でどのように活用しているのかは見えにくいところもあります。もちろん,卒業後も何かの折にやりとりする卒業生であれば,ある程度の状況はわかりますが,そうでない卒業生は,いったいどのようなことをやっているかわかりにくいです。そして,心理学に対してどのように向き合っているのか,向き合うことがあるのかもわかりにくかったりします。
さて,今期に新しく認定心理士の会の運営委員として加わり,さっそく関東支部会の企画においてご挨拶のようなものをさせていただきました。すると,企画の後の参加者の感想の中に,私の授業を受けた卒業生であること,私の姿を見て驚いたということ等が書かれているのを見つけました。
卒業生の方も驚いたのでしょうが,私の方も驚きました。まさかこんなところで再会(?)するとは思っていなかったからです。その卒業生が心理学を生かした仕事に就いているのか否かはわかりませんが,少なくとも心理学に対して今でも興味を持ち,そして学習する意欲があり,そして実際に行動に移している(企画に参加している)ということに,驚きとうれしさを感じました。
学ぶことは,いつでもとは言いがたいですが,状況を作り出すことができれば,おこなうことが可能です。そのきっかけとして認定心理心の会の企画が役に立てばと思います。
(認定心理士の会運営委員会委員 鈴木公啓)
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