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若手の会から

若手のキャリアについて考える

日本心理学会第88回大会では,「若手が進路をあきらめないための『新しい支援体制』と『戦略』のありかた」と題した,企画シンポジウムを開催しました。近年の大学院生・若手研究者を取り巻く環境は,大きく変わりつつあります。大学院生については,さまざまな機関や大学による支援の拡張がある一方で,博士号を取得した後のキャリアについては,短い任期といった不確実性が増しています。本シンポジウムでは,博士号取得後のキャリアパスと,若手支援について,さまざまな背景をもつ先生方にご登壇をいただき,博士号取得から,博士号取得後の就職やキャリアの積み方についてお話しいただきました。

例えば,博士号取得後のキャリアパスについては,大学や研究所などでの研究者のポストだけでなく,企業などでのキャリアを選択する道もあります。最近では,大学院で博士論文をまとめ上げる際に培われた能力を評価し,博士人材を積極的に採用する企業も増えてきています。このように,博士号取得後のキャリアについて選択肢が増えることによって,どこかで自分の能力を活かせる場を見つけることができるようになってきました。

また,大学教員等の公募における評価基準も変わりつつあります。業績があるだけ,研究がしたいというだけでは評価はされにくく,教育や校務についても積極的に参与するような人材,あるいは一緒に働いてみたいと思える人材かといった人物評価についても求められています。つまりマッチングを考え,戦略を練る必要があるのです。

今後も若手の会では,大学院生および若手研究者のキャリアパスについて相談会や,シンポジウムなどの企画を催していく予定です。

(若手の会幹事 工藤 大介)

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