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  3. ニューズレター 2017 年度 No.2

The Japanese Psychological Association News Letter

vol.07

平成28年4月1日に設立された認定心理士の会の会員数が、9月30日時点で3,432名となりました。発足後、幹事会のメンバーを中心に、公開シンポジウム、セミナー、ワークショップ等を全国各地で主催し、さらに、各地方心理学会や大学が主催するそれらを後援、協賛してきました。発足1年半での会員数の大幅な増加は、認定心理士の皆様の熱意と、これまでの企画の成果だと思っています。

認定心理士の会は、今年度になって地方支部会を立ち上げ、その規模と活動を広げてきました。しかし、この会の運営体制や運営方法、また、日本心理学会のなかでの位置づけはあいまいなままでした。認定心理士の会幹事会は日本心理学会の常務理事会と協議を重ね、関係諸規程を整備して、「認定心理士の会運営委員会」を9月19日に設置し、日本心理学会の常置委員会と規定しました。このたび、その委員長に私が、副委員長に田中芳幸先生(京都橘大学)と渡邊伸行先生(金沢工業大学)が就任し、下記の運営委員若干名と担当常務理事の岡隆先生(日本大学)ともに認定心理士の会を運営することになりました。

・池田琴世様(会社職員)

・大崎博史先生(国立特別支援教育総合研究所)

・小川一美先生(愛知淑徳大学)

・小川健二先生(北海道大学)

・河地庸介先生(東北福祉大学)

・佐藤俊彦先生(長野大学)

・松尾浩一郎先生(聖カタリナ大学)

・光藤宏行先生(九州大学)


従来の幹事会は、この運営委員会の方針や決定に基づいて事業を展開していくことになります。また、認定心理士の会の会則に、8つの地方支部会(北海道、東北、関東、北陸、東海、近畿、中国・四国、九州・沖縄)を置くことを明記しました。各支部会に支部会長と幹事を置くことも加え、各地方での事業を展開していくこととなりました。会則につきましては、こちらをご参照ください(https://www.psych.or.jp/about/kitei/k60.pdf)。運営委員会と幹事会と地方支部会は、人が有機的に兼務し、お互いに緊密に連携しながら、認定心理士の会を発展させていきます。

2017年9月9日(土)、午前10時より、神奈川県横須賀市にある独立行政法人国立特別支援教育総合研究所(NISE:ナイセ)におきまして、「認定心理士の会2017関東セミナー」を開催しました。当日は、北は岩手県から南は大分県まで、総勢約160名の参加がありました。

会場の様子
会場の様子

今回のセミナーのテーマは、5月に開催された中国四国セミナーと同じく、「障がいのある人もない人も“共に生きる”社会を目指して―DiversityinHarmony(調和の中の多様性):心理学が社会に貢献できること―」ということで、最初に東京学芸大学教育実践研究支援センター教授の橋本創一氏から「障がいのある人もない人も“共に生きる”社会を目指して―心理学が社会に貢献できること―」というテーマで講演をいただきました。

橋本 創一 氏
橋本 創一 氏

内容としては、「障がい者支援フィールド(医療、橋本創一氏教育、福祉、労働)と心理職の活動」や「合理的配慮について」、「知的・発達障がいに関する4つのフィールドの近年の動向」、「発達障がいのある子どもへの階層的・選択的アプローチ」など、障がい害者支援における心理職の社会貢献について、詳しくお話いただきました。

次に、私、大崎から、会場であるNISEについて簡単に説明をさせていただき、その後、参加者が4グループに分かれて、NISEの施設見学を行いました。ご案内させていただいた場所は、発達障がい教育教材教具展示室、iライブラリー、スヌーズレン・ルーム、生活支援研究棟の4カ所です。ほぼ全員が、NISEに来られたのが初めてとのことで、皆様、とても興味深く、時には質問をされながら見学されていました。

NISE発達障がい教育教材教具展示室
NISE発達障がい教育教材教具展示室
NISEスヌーズレン・ルーム
NISEスヌーズレン・ルーム

昼食休憩をとった後、午後の部の最初の講演として、世界自閉症啓発デー2017シンポジストで、RKB毎日放送東京報道部長の神戸金史氏から「障がいをもつ息子へ―相模原殺傷事件受けて―」というテーマでお話いただきました。

神戸 金史氏
神戸 金史氏

神戸氏からは、自閉症のある我が子の成長を通して考えたことや感じたこと、そして相模原殺傷事件を受けて考えたことなど、VTRの視聴を通してたくさんの思いをお話いただきました。終了後のアンケートでは、参加者の皆様からもたくさんの感動の声が寄せられました。

明官 茂氏
明官 茂氏

午後の部の第二の講演は、国立特別支援教育総合研究所上席総括研究員の明官茂氏から「障がいのある人もない人も“共に生きる”社会―教育の今―」というテーマで講演をいただきました。

内容としては、「障がいのある人の思い」や「障がい者が社会で活躍するには」、「共生社会の実現のために」、「学校教育で取り組まれている合理的配慮について」など、元特別支援学校の校長先生をなされていた経験等も踏まえて、日本の特別支援教育の今について最新のお話をいただきました。

横田 正夫 理事長
横田 正夫 理事長

最後に、日本心理学会理事長の横田正夫氏から「日本心理学会認定心理士とは」というテーマで「認定心理士とは」や「認定心理士(心理調査)とは」、「認定心理士の会設立の経緯」についての説明があり、盛会のもとセミナーを閉会しました。

セミナー終了後は、会場を海辺の湯久里浜店「漁師料理よこすか」に移動して、会員ならびに参加者の交流を図るための懇親会を開催しました。

セミナー終了後の懇親会
セミナー終了後の懇親会

懇親会には約50名の方が参加され、今後の会の活動に関する希望や期待などについての意見交換がなされたり、様々な職場で活躍する認定心理士の方々の情報交換がなされたりして、相互交流が大いに深まりました。

なお、今回のセミナーにボランティアとして終日お手伝いをいただきました、NISEの村井敬太郎、深草瑞世両主任研究員、山梨大学教育学部附属特別支援学校の原満登里教諭他、皆様には大変お世話になりました。改めて御礼申し上げます。

(大崎博史)

日本心理学会第81回大会(於、久留米シティプラザ)の最終日(9月22日(金)11:20~13:00)に、「社会で活きている心理学-認定心理士の会/認定心理士の活動をアカデミアへ還流する-」と題した認定心理士の会企画シンポジウムを開催しました。当日は、会場がほぼ満員となる皆様がご参加くださり、ありがとうございました。認定心理士の方々に加えて日本心理学会に所属する多数の研究者の方々もご参加くださり、今後の本会の展望に繋がる有意義なシンポジウムの場であったと感じています(後述、認定心理士の会運営委員長髙瀨堅吉先生よりの報告をご参照ください)。

シンポジウム話題提供者各位より、話題提供内容を簡易にまとめていただきました。以降へ当日の話題提供順に掲載されていますので、ご一読ください。これら話題提供の後、佐藤隆夫先生(立命館大学)と横田正夫先生(日本大学)に指定討論の労を取っていただきました。両先生から共通のメッセージとして、各認定心理士の皆様が「自ら進んで認定心理士間のネットワークを構築し、そこから活動を広げるためにこの会を活用して!」「自らが率先して学びを深めることを楽しんで!」といった、我々認定心理士一人ひとりへの励ましのお言葉を頂戴しました。

(田中 芳幸)

認定心理士・認定心理士の会とは
(田中 芳幸/京都橘大学)

2016年4月、日本心理学会の中に「認定心理士の会」が発足した。この会の目的は「資格取得者の相互の連携を密にし、認定心理士の資質と技能の向上をはかるとともに、人々の心の健康と福祉の増進に寄与すること」と規定されている。この会の立ち上げを進めてきた幹事一同としては、会則に示されるこの目的の冒頭部分が現状にて特に重要と考えて、認定心理士の皆さんが交流したり繋がったりできる機会を作れるようにと思いながら活動している。近い将来、様々な地域や職域にいる皆様が、会から提供される何かを待つのではなく、心理学に関わる何かを学びたいであるとか活動をしたいといった時に会を利用するという展開になるのが理想だと思っている。

実は1990年に認定心理士の認定制度が発足して以降、学会としての認定心理士へのサービスはあまり活発でなかった。2014年から2015年にかけて、学会として認定しておきながらこの状況は良くないとの意向が提言された。また、認定心理士組織への興味を有する方が71.8%との調査結果もあった(認定心理士25周年記念事業認定心理士アンケート調査報告書[2015年3月];http://www.psych.or.jp/acquisitor/pdf/201502-03_result.pdf)。

このような流れを受けて、2016年にこの会が発足したという経緯がある。その後、シンポジウムやワークショップの開催、交流会・懇親会、ニューズレター(メール配信&WEBでの閲覧)、WEBでの交流などの活動が進みつつ(これまでの活動の詳細について渡邊先生のご発表をご参照いただきたい)、より身近なネットワーク作りを目指す各地方支部会も今年度に発足した。さらに今回の学会大会時に「認定心理士の会運営委員会」が日本心理学会の常置委員会として設置されることが決定し、委員長に高瀬先生を迎えることになった。

学会・認定心理士・認定心理士の会

認定心理士とは「心理学の専門家として仕事をするために必要な、最小限の標準的基礎学力と技能を修得していると日本心理学会が認定した人」である。つまり、この資格を得たからといって何らかの職業に就けることや職務内容が保証されることは基本的にない。にもかかわらず2005年以降、毎年3千名を超える認定心理士が誕生し、2016年度末時点で総取得者数が53千名を超えた。先述の認定心理士アンケート調査報告書を見ると、多くの認定心理士の方が、心理学を学んだ証やそういった自分自身のアイデンティティなど拠り所としてこの資格を保有していることがわかる。

認定心理士取得者にとっての資格の意義

認定心理士の会幹事会や運営委員会は、この様な認定心理士の皆さんにとっての資格の意義を満たしたり、今以上に「この資格を取得して良かった」と感じてもったりするような事柄を考え続けなくてはいけないと思う。このための直近の課題として、各会員からの情報発信など①認定心理士の会の活動の輪の拡大、②地方支部会の活性化(学会からの予算措置あり)、資格認定員会と連携しながらの③認定心理士取得済みで認定心理士(心理調査)希望者への対応、などがあると考える。他にも会員の皆様が思いつくことがあれば、是非とも幹事会へお伝えいただきたい。※会場にてお話しした認定心理士や認定心理士(心理調査)の詳細や申請方法については、学会ホームページをご参照ください。http://www.psych.or.jp/qualification/index.html

認定心理士の交流と研鑽の場を創る ―認定心理士の会のイベント紹介―
(渡邊 伸行/金沢工業大学)

これまで認定心理士の会がどのようなイベントを行ってきたのか、紹介したい。各イベントの詳細は、掲載されているニューズレターを本文中に示す(例:NL2016年度No.1)ので、併せてご覧いただきたい。ニューズレターのバックナンバーは、認定心理士の会HPで公開されている。

http://www.psych.or.jp/authorization/ninteinokai.html

2015年12月に認定心理士の会の幹事会が発足し、イベントを企画するに当たり、「心理学が社会でどのように役立つか、考えるような内容にしたい」という幹事間の共通見解があった。その結果、初年度は東京、大阪、宮城でのイベントを企画した。2016年5月に東京(東洋大学)で開催したキックオフシンポジウムでは、「人間社会に貢献する心理学―その可能性を考える―」というタイトルで、知覚、臨床、社会の3つのテーマでご講演いただいた(NL2016年度No.1)。9月には大阪(立命館大学)で、メンタルヘルスとストレスケアに関する参加者体験型のワークショップを実施した(NL2016年度No.4)。12月に宮城(東京エレクトロンホール宮城)で開催された東北公開シンポジウムでは、東日本大震災を振り返り、被災地の現状や被災者に対する様々な取り組みについてご講演いただいた(NL2016年度No.5、No.6)。以上の3つのイベントに加えて、11月に福岡、北海道で開催された日本心理学会主催公開シンポジウム終了後に、認定心理士の会の懇親会も開催した(NL2016年度No.5)。

以上のイベントの成果として、認定心理士の横の繋がりを作り、地域ごとのコミュニティ形成の土台ができつつある。また、「こんな企画をやってほしい」、「勉強会を実施したい」など、認定心理士の方々の要望などを直接聞き出すことができた。

2年目となる2017年度は、前年度に実施できなかった場所でのイベント開催と、インターネットを通したコミュニケーションの場を整えることを、幹事会で話し合った。その議論と並行して、地方支部会を設立し、北海道、東北、関東、北陸、近畿、中国・四国、九州・沖縄の8つの地域ごとに、自主的な活動を促す体制を整えることになった。

2017年5月に広島、9月に神奈川で、障がいをテーマにしたセミナーを開催した(NL2017年度No.1、No.2)。また、7月から12月にかけて、各地方支部会のキックオフイベントを企画した。いずれも、地域の心理学会や他学会との共催の形で企画されている。インターネット企画については、6月に第1回「Net de交流!認定心理士」を実施し、6名の会員にご参加いただいた(NL2017年度No.1)。

認定心理士の会の目指すところは、認定心理士の皆さんの自主的な活動であり、そのために各地方支部会の活動を活性化させることにあると考えている。2018年度はそういったことを踏まえたイベントを、各地域で開催していきたい。

最後に、皆様にお願いしたいことがある。会員の皆さんには、地方支部会の活動に積極的にご参加いただきたい。また、具体的な企画の提案や実施についても、ご協力いただきたい。また、日本心理学会会員の皆様には、地域での講演会やワークショップの開催やそのための会場の提供など、様々な形で地域支部会の活動をご支援いただきたい。

認定心理士の活動事例

―Hidden Curriculumの心理学的支援 大学や地域、認定心理士の会活動を通じて―
(中村 由美/放送大学)

認定心理士の事例報告として、放送大学東京文京学習センタークラス会、東京都福祉保健局ファミリーサポート事業、および当会の認定心理士の仲間たちという、3つの活動を紹介した。

2016年度末累計では、認定心理士資格取得者(要件取得者含む)が、全国約49,000人のうち、放送大学は7,900人以上で全体の約16%を占めている。2015年にクラス会が設立し、前年にクラス会支援委員会が発足し、委員長を務めているが、各年度を通じて現在まで通算13回開催した(本稿執筆時点)。設立の目的は、全科履修生の定着率や学位取得率の向上、リメディアル や初年次教育、そして、学生間の横の繋がりを作る交流の場の提供などである。

岡部洋一学長(当時)や心理学系教員をはじめ、18名の教員出席者のなかで、心理学的視点から規律重視社会を問いかけた中邑賢龍教授の講演を紹介した。大学広報誌「ONAIR」では、第1回目の様子が掲載され、今年度も紹介予定である。当学習センター機関誌「文京通信」でも、随時活動報告をしている。

クラス会では心理学習者が多く、毎年改定する冊子「認定心理士資格取得の手引き」を活用して、学びの気づきや新たな着想を共有し、学習体験の発表などキャンパスらしい交流が図られている〔図I〕。

〔図I〕
〔図I〕

今年度で設立3年目を迎え、昨年度末には、いち早く卒業生が誕生し、喜びの手紙がクラス会に届いた。

学びの主体は個々人であるが、クラス会では自助互助が交差し、多彩で豊かな自律的学習への実験場を作り出している。またリカレント教育の性質も併せ持つ。クラス会はHidden Curriculum(隠れた・潜在的カリキュラム)であり、学生同士の情報共有や学友意識の醸成、そして、学究への内発的動機に繋がるものと捉え、大学における支援活動の1つである。

東京都福祉保健局ファミリーサポートとは、地域で育児を助け合う事業で、協力者は有償ボランティアである。依頼者は乳がん罹患者の養育者(母親・当時43歳)で、対象者は女児(当時5歳)。預かり時における女児が描いた絵を事例に紹介した。

最初に、ルンちゃんという愛猫の絵。実際は母親の猫である。抗がん剤治療で頭髪が抜け落ちた様子を女児は見ていた。私はオレンジの空と思っていたが、後日母親の毛髪の描写と分かる。よく見ると、猫と髪の毛が上下半量ずつ描いている〔図II-i〕。

次に、物語風の表紙である。女児に「お姫様のカンムリ?」と聴くと、えのき茸のキャラクター“えのたん”と教えてくれた。「やあ、ニコちゃん」という描写に、「誰に言ってるの?」と聴くと、「私に話しかけてるの」と答えた。女児が創作した“えのたん”が、“ニコちゃん”という異名の自分に呼び掛けている。物語に自己が入り込み、伸び伸びと発想して自分を自由に変容させている。表紙以外も、豊かな描写とストーリーが展開し、母親の体調が良好な時期と重なっていた〔図II-ii〕。

〔図II〕
〔図II〕

その他、投影法的な視点に寄らないが、外部の事象と女児の心象が同化した入れ子構造的な描写など、絵や遊びを媒体して対象者の世界観を共有した。

対象者に対し、伴奏者のように寄り添うには、心理学的なプロセスを踏まえたカウンセリングの要素も必要になる。当該区の協力者は、研修会や更新時の再受講制度があり、指定された資格要件はないが、協力者は、家(家庭)と保育施設の中継地点の立場と捉えた場合、対象者や依頼者との信頼性に認定心理士資格は有用であった(6つの事例を報告)。

続いて、私が担当している当会ニューズレターのコラム「認定心理士の仲間たち」では、会員同士の繋がる場を設けている。毎号、数名の認定心理士を紹介し、その連絡は当会事務局を経由する仕組みだが、敷居が高いとの声も聴かれる。認定心理士同士の交流を応援する窓口のひとつとして、気楽に、また積極的に活用して欲しい。勉強会や読書会、交流会などの自主活動の展開も期待している。

さらに、認定心理士の隣接領域の区分を、心理も含めて福祉、介護、医療、教育と分類した。特に社会福祉士や精神保健福祉士など福祉や介護の分野が多い傾向がある。そして、異業種で活躍する認定心理士資格者にも概観した〔図III〕。

〔図III〕
〔図III〕

企業の労務管理や人事担当者などの社会人の他に、図III以外に、家庭を守る主婦や大学生も存在する。このように隣接的あるいは異業種における「認定心理士の仲間たち」や、当会を知らない多くの認定心理士も含めて、“すべての認定心理士は、当会の仲間たちである”と包括的に捉えて、今後も活動していきたい〔図IV〕

〔図IV〕
〔図IV〕

最後のまとめとして、副題である大学やファミリーサポート事業、そして、認定心理士の会活動を向社会的行動と捉えると、ストレスの軽減、緩和の一助となり、また、様々な考えを持った人々との交流によって、コミュニケーション能力の維持や向上に繋がるのではないか。そして、社会に生きる成員として、社会的人間性の養成にも期待できるのではと考えている。さらに発達を生涯的と考えると、これらの活動は、私にとって生涯的発達の過程に寄与するものといえる。

大会という場で話題発表の機会を与えていただいた日本心理学会ならびに認定心理士の会に謝意を表し、主要なスライド(22枚)の中で、写真やイラスト、図を用いて、アカデミアへ還流するというテーマで活動の事例報告を行った。

“認定心理士”と生涯キャリア
小谷野 博之/特定非営利活動法人子供・若者支援センター)

《第1の人生》「自己主体性に欠けた人生のスタート」

私は1946年(終戦翌年)5人兄弟の4番目に誕生した。母の手で高校まで上げてもらう。学校生活、友達関係は黙って友達の後をついていくだけ。自信がなく覇気もなく、気弱な性格のため母の庇護のもと成長した。

《第2の人生》「会社生活:希望から惰性に流れた20年」

1965年(ベトナム戦争突入)に電力会社へ入社した。親の庇護から離れ、自分の意思で行動する単身生活をはじめ、主体的に生きる「気づき」があった。ただ親元から離れた生活には、凧の糸が切れた生活という面もあった。半面、仕事面で積極的な行動に変化があった。出世欲に旺盛、高卒の壁に突当り挫折感とお酒に依存。体力、知力の衰退を危惧する意識がよぎった。

《第3の人生》「惰性・不安脱却、勉学よる喜びと自己成長スタート」

惰性・不安への気づきと脱却の時期であった。40歳で不安感が頂点に達した。心機一転、42歳で放送大学へ入学。 サッカーを始め体力増強とストレス解消をはかった。46歳大学を卒業し、入学時目的と再入学の目的が変化。勉強する喜びが泉のように湧いた。47歳、49歳、52歳と再入学を繰り返した。

《第4-①の人生》「心理学への傾注“認定心理士”の出会と人生の転機」

心理学を重点に勉強、自己理解、心の安定が確かになった。大学院(臨床心理)受験の準備を始めていた頃、大学掲示板で「認定心理士」を知り54歳でこの資格を取得した。これを契機に、53歳で消費生活アドバイザー、57歳で教育カウンセラーと健康心理士、58歳にADRエキスパートの資格を得た。

《第4-②の人生》「会社生活」定年延長選択・55歳課長職➡60歳一般職

“残された会社生活?最大の満足感!”

業務は2002年(56才)の時に全社的な組織大改革があった。各部門の統合による支社化体制構築プロジェクトチームの陣頭指揮を行った。終了後、異部門統合による業務研修の企画立案~実施管理。入社以来、業務遂行の中で一番やりがいを感じた5年間であった。

《第5の人生》「自己成長を求める社会貢献活動の旅路」

①「産業カウンセラー成田の会」立上げ(63歳)

②「NPO法人子供・若者支援センター」設立(67歳)

自己啓発意欲に旺盛な時期であった。更なるスキル獲得のため産業カウンセラー資格を取得。「産業カウンセラー成田の会」立上げ。3年後「NPO法人子供若者支援センター」を設立。市民講座「話しの聴き方を学ぶ」を開催し、子供達が良好な環境で育つことを目的に、大人への支援、子ども若者大人の心理相談、キャリア開発、障害者支援を行っている。更なる展開として、63.歳で産業カウンセラー資格の他に、心理学検定1級とメンタルレスキュー資格を、64歳でキャリアコンサルタント資格を取得した。

《第6の人生》終末期に至る「更なる展望」「NPO法人子供・若者支援センター」更なる活動の展開

①法人の構成は、産業カウンセラー成田の会会員と当法人認定者、協賛者である。当法人で「メンタル・キャリア相談士」「コミュニケーション資格」を認定しているが、「認定心理士」保持者は要件の一部を免除している。

②悩みや精神的な苦痛による不幸な結末に至る人たちが増加する中で、家庭や職場の改善を目指した市民講座「話しの聴き方を学ぶ」の開催を自治体毎に開催している。子供達の良好な環境作りを目指して、大人への支援を展開。同時に子育てに悩む母親への支援を行っている。

認定心理士の会 今後の活動の展望
(髙瀨 堅吉/自治医科大学)

(認定心理士の会運営委員会 委員長)

私からは、認定心理士の会の今後の展望について話したい。ただし、今後の展望は、新たに設立された認定心理士の会運営委員会のメンバーや、何よりも会員の皆様との話し合いのなかで決定されるものであることから、あくまでも、現在考えられる展望の一つという仮定で聴いて頂きたい。今回の発表では、1)現在の展望、2)近い将来の展望、3)将来の展望の三段階で述べることとする。順に、各地方支部会における活動の活性化(現在)、シチズン・サイエンスの展開(近い将来)、暮らしをつくる認定心理士活動の推進(将来)となっている。

まず、各地方支部会における活動の活性化について述べたい。現在、北海道、東北、関東、北陸、東海、近畿、中国・四国、九州・沖縄の8地区に地方支部会が設置されている。今年は、全地区でイベントが企画され、その形態は、地方限定、全国規模と様々である。来年は今年同様に各地で少なくとも1回は各地方支部会が企画したイベントを開催したいと考えている。ただし、参加対象はその地区の認定心理士の方に限定せずに、全国的に参加を呼び掛けたい。そうすると、会員の皆様は、最大で8回、地方支部会企画のイベントに参加することが可能になる。これに加え、確定ではないが、今大会のように認定心理士の会企画シンポジウムを来年の日本心理学会第82回大会でも開催したいと考えている。また、オンライン型の交流会も引き続き開催していきたい。このようなかたちで各地方支部会の活動を軸に全国的に活動を活性化させていきたいと考えている。

現在の活動の状況は、下図に示すように、会員同士の相互交流を軸として、会員からの要望に学会が応え、アウトリーチ活動を展開するかたちとなっている。しかしながら、近い将来、これを一歩前に進めてアウトリーチ活動だけでなく、市民参加型の研究活動(シチズン・サイエンス)を展開することも一つの方向性として考えていきたい。

シチズン・サイエンスとは、「一般の人々によって行われる科学であり、職業的な科学者や研究機関と協調して行われることが多い活動」を指す。現在、アカデミアでは、オープンアクセスジャーナルの出版を通じた知見の交換、オープンリサーチデータの提供による研究交流が盛んに行われており、これを市民にも開放することで、アカデミアでは生み出すことのできない研究成果を提供するこ とが、シチズン・サイエンスの目的の一つとなっている。これを認定心理士の会のネットワークを通じて行い、今の日本の心理学者にはない斬新なアイデアと特殊能力を持った市民が、突出した研究成果を生むことを期待している。また、認定心理士の会の会員全員で大規模研究を行い、ビッグデータを創出して、近年問題とされている心理学の研究成果の再現性の問題に取り組むこともできるだろう。認定心理士は、心理学の専門家として仕事をするために必要な最小限の標準的基礎学力と技能を修得していることを日本心理学会が認定した方たちである。そのため、現在、欧米で行われているシチズン・サイエンスに比べて、妥当性と信頼性の高いデータを得ることができると予想している。

最後に、将来の方向性として、暮らしをつくる認定心理士活動の推進について述べたい。現在、アカデミアで行われている研究活動は、「役に立つ研究」が主となり、社会的還元性が過度に求められている。これは、研究資金の大半が税金によって賄われ、資金提供者である市民が社会的還元性を求めることに理由がある。「役に立つ研究」は、生活を支えて社会を守る研究であり、確かに重要である。ただし、それだけでは「暮らし」はつくることができない。役に立つかどうかは別にして、人々の知的好奇心を刺激して喜ばせる、何よりも自分自身が楽しめるような研究を展開し、成果をあげることが、コミュニティに「暮らし」を与える研究だと私は考えている。シチズン・サイエンスを展開し、認定心理士の方が研究に参画可能な段階に来たら、ぜひ、楽しめる研究にチャレンジしていただき、暮らしをつくり文化を育む研究を展開して頂きたいと考えている。もし、現在行われているアウトリーチ主体の活動の先に、会員の皆様がシチズン・サイエンスの展開を望むのであれば、認定心理士資格は日本心理学会と共に生涯学習、生涯研究をするための「心理学ワールドへのパスポート」として特徴づけられるだろう。

これは、日本にある他の心理学に関する資格とは異なる特長である。いずれにせよ、認定心理士の皆様が、今後、日本心理学会認定心理士の会の資源を活用して、心理学を楽しんでくれることを、運営に携わる者の一人として願っている。

「認定心理士の仲間たち」では、認定心理士資格を持つ方たちに寄稿して頂き、会員同士が“つながるきっかけ”を作りたいと考えています。寄稿して頂いた方への連絡方法は、「寄稿された方へのご連絡」をご参照ください。

森下 三代 様

「私と認定心理士との出会いとこれから」

若い頃に京都で、幼少時の夢の一つであった中学校教諭に従事していました。しかし、結婚を契機に仕事も辞めて福井へUターン。専業主婦や事務などのパート職を経て、ハローワークで紹介された福井市の小中学校で、教室に入れないなど、学校生活に問題を抱えている生徒への支援をする「いきいきサポーター」という仕事に就きました。

母校でもあった中学校の現場では、体格と体重は大人のようでいながら、会話が上手く成立せず、時には道端やトイレの床など何処でも寝てしまうなど、知能や生活能力が低く自閉症傾向もあった中学2年生の男子と、毎日7時間向き合いました。このやり取りは、当時の私にとって容易なことではなく、円形脱毛症になるなど、身心に負荷が生じるほど悩みました。

特別支援関係の校務分掌はありましたが、残念ながら相談する場もなく、一定期間が経過し、辞める気持ちに至ったときに、“発達障害”と書かれたチラシを図書館で見つけ、明日が締切日との文字で即座に申し込んだのが、放送大学でした。

そこで、「特別支援学校教諭2種免許」を取得しましたが、肝心の“発達障害”の学習不足を感じていた時に、職員から「認定心理士」資格を聞き、頑張って取得する事が出来ました。

また、がんで友人を亡くした経緯から、乳がん検診の啓発活動をする「ピンクリボンアドバイザー上級」も取ったのは、今よりも人の心を理解し、寄り添いに役立つと思ってのことでした。そして、健康と生産者にも関心があった私は、福井の伝統野菜のサポーターや食育リーダー、野菜ソムリエ、地産地消コーディネーターとして地域活動をするうえで、「認定心理士」資格が心的健康を捉える助けになっています。

各地で開催される会合や、先日の久留米での学会に参加して新たな知見にも触れることができ、“認定心理士の仲間”との出会いや、ときに旅行気分も味わえる素敵な会だと思います。今後も自分の歩調で前へ進んでいけたらと考えています。

上代 繁 様

「口笛を吹きながら」

心理学や教育学の先行研究によれば、3泊以下より4泊以上、舎営より野営、提供食より自炊、そして、穏やかな天候よりも厳しい天候が「生きる力」を育てるそうです。ですから、ボーイスカウトでは、「野外はスカウティングの教場」と言われます。私は、小学校で知的障害特別支援学級の担任をしていますが、週末はボーイスカウトの隊長をしています。

以下、私とスカウトたちの体験を紹介します。姉妹都市のボーイスカウトとの交流では、アメリカに遠征し、本場のWilderness Camping(荒野キャンプ)を体験しました。トイレもない、水場もない、手つかずの大自然の中でのキャンプでした。

日本ジャンボリーでは、自然の厳しさを味わいました。7泊8日の期間中7日間が雨という年もありましたし、突然のゲリラ豪雨に見舞われ、キャンプサイトが田んぼのようになってしまった年もありました。このような場面でも、スカウトたちには悲壮感はありませんでした。土砂降りの雨の中で、雨乞いの踊りを踊っていたくらいですから。こうした体験を何年経ってもスカウトたちは、懐かしい思い出として笑顔で語り合います。

ボーイスカウトの創始者ベーデン・パウエル卿は、「やり始めるにあたって、お互いに、泣きごとをいい合ったり、愚痴をこぼしたりしない。にこにこ笑って、口笛を吹きながら、やり続けるだけである」と述べています。こうした精神が、100年以上の歴史のあるボーイスカウト運動に、今も生きているのでしょう。

対人援助職の現場では、自らのメンタルヘルスも重要です。にこにこ笑って、口笛を吹きながら、やり続けましょう。

どうぞ末長くお付き合いの程、よろしくお願いいたします。

(担当 中村 由美)

寄稿された方へのご連絡

この欄に掲載された方に連絡を取りたい方は、jpa-ninnteinokai-contact@psych.or.jpまで、件名を「** ** 様」として、メールをお送りください。

事務局より責任をもってご本人に転送いたします。

  • 北海道心理学会第64回大会認定心理士の会企画シンポジウム

    北海道心理学会第64回大会(2017年10月28日(土)・とかちプラザ)にて、認定心理士の会企画シンポジウムを開催します。当日、認定心理士証をお 持ち頂ければ、シンポジウムへの参加は無料です。皆様、奮ってご参加ください。シンポジウム後に、認定心理士の会北海道支部会設立記念懇親会を開催します。こちらも合わせてご参加ください。

    テーマ:子供を取り囲む環境~育まれる心、育む心~

    企画主旨:今の日本では子供を取り囲む環境が変化しています。例えば、少子化の影響で一人っ子の家庭が増え、兄弟姉妹間で育まれてきた子供の心性は、友達、そしてそれを内包する幼稚園、保育園、学校等で育まれる機会が増えてきています。また、核家族で両親が共働きという状況が多く見受けられるなかで、子供が家庭内で祖父母、両親に育まれた心のあり様は、以前とは異なるものになってきています。このように、環境が変化して育まれる子供の心が変わるなかで、幼稚園教諭、保育士、小中学校教諭、そして親など、子供の心を育む側の心性も変化しつつあります。例えば、全国の児童相談所での児童虐待に関する相談対応件数は、児童虐待防止法施行前の平成11年度に比べ、平成24年度は5.7倍に増加しており、育む側の心性のネガティブな変化がここから見て取れます。さらに、昭和25年以降の離婚件数の年次推移をみると、42年までは60,000~80,000組で推移していましたが、平成20年は250,000組となり、増加するシングルマザー、シングルファーザーという形態が、育まれる子供の心のみならず、育む側の親の心にも影響を与えています。また、社会政策の変化により、幼稚園教諭、保育士、小中学校教諭を囲む環境も変わり、その心性も変わりつつあります。このように、今時の子育ての現状が従来のそれとは大きく異なるなかで、これまでの保育理論、発達心理学理論が通用しない場面が、現在生じてきています。本シンポジウムが扱うテーマは、認定心理士の会の会員から寄せられた一通のお手紙にあった「今の母親は何を考え、何に触れてほしくないのか、何が必要か、どのような言葉、言われ方が嫌なのか」という問いに端を発して企画されました。本シンポジウムを認定心理士の会北海道支部立ち上げシンポジウムとして、これからの日本を担う子供を取り囲む環境について、アカデミアの専門家を交えて認定心理士の会として考えていきます。

    話題提供者:

    大倉得史(京都大学)

    「保育所の子育て支援から見る保護者の抱える困難」

    サトウタツヤ(立命館大学)

    「未定」

    髙瀨堅吉(自治医科大学)

    「幼少期の母子分離が脳機能に与える影響」

    指定討論者:

    認定心理士の会会員(募集します)

    司会:

    小川健二(北海道大学)

    河原純一郎(北海道大学)

    (河原純一郎・小川健二)

  • 10月28日(土)に東北大学川内北キャンパスにて、「美と柔らかさを介した感性福祉支援」をテーマに日本感性福祉学会第17回大会が開催されます(詳細はhttp://www2.sal.tohoku.ac.jp/psychology/jskw2017.htm)。本大会では認定心理士の会会員の皆様に公開となります基調講演およびシンポジウムが企画されております。心理学・感性科学・臨床美術を専門とされる方々にご講演頂き、ご参会頂く皆様とともに人間の感性に根差した福祉支援について考えを深めてまいりたいと思います。つきましては、多くの皆様に大会にご参加頂けますようご案内申し上げます。

  • 2017 認定心理士の会 関東セミナー

    5月に広島で開催された認定心理士の会中国四国セミナーに続き、第2弾として、来る2017年9月9日(土)に中国四国 セミナーと同テーマで、本会主催の関東セミナーを開催します。

    会場は、神奈川県横須賀市にある、わが国唯一の特別支援教育のナショナル・センターでもある「国立特別支援教育総合研究所(NISE)」です。

    このセミナーは、講演形式で行います。午前中は、東京学芸大学の橋本創一氏の講演の後、NISEの施設見学を予定しています。

    午後は、昨年の相模原での障がい者殺傷事件の後に、「障害を持つ息子へ~息子よ。そのままで、いい。~ 」(ブックマン社)を出版し、メディアやネットでも多数紹介され、今年の世界自閉症啓発デー2017年のシンポジストを務めたRKB毎日放送東京報道部長の神戸金史氏の講演と、国立特別支援教育総合研究所の明官茂氏の講演、最後は、「日本心理学会認定心理士とは?」という説明をさせていただく予定です。

    また、セミナー終了後には、横須賀の海の幸を堪能していただける、海辺の湯漁師料理「よこすか」にて、懇親会を開催する予定です。認定心理士の方々の相互の交流を図りたいので、関東地域の会員の皆様をはじめ、全国の会員の皆様等の多数のご参加をお待ちしております。なお、このイベントは、会員以外の方でもご参加いただけます。手話通訳や要約筆記等が必要な方にも対応させていただきます。皆様、是非、ご参加ください。


    テーマ:「障がいのある人もない人も“共に生きる”社会を目指して-Diversity in Harmony(調和の中の多様性):心理学が社会に貢献できること-」


    昨年の7月26日、神奈川県の障がい者施設で起きた大変痛ましい凄惨な事件は、日本のみならず世界の人々に大きな衝撃を与えました。

    日本心理学会及びその中の一組織である、認定心理士の会では、障がい者の基本的人権を侵害する今回の事件に遺憾の意を表し、このような悲しい出来事が起きない社会を構築するために努力を重ねていきたいと思っています。

    また、2014年1月に、日本は、障害者の権利に関する条約を批准しました。さらに昨年4月からは「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」が施行されています。

    このような昨今の社会情勢等を鑑み、前述のテーマを設定し、障がいのある人もない人も“共に生きる”社会(共生社会)の実現を目指して、 私たちが学んできた心理学が社会に貢献できることは何かについて考える議論を進めていきたいと思います。

    日時:平成29年9月9日(土)

    (10:00~17:00過ぎの時間帯を予定)

    会場:国立特別支援教育総合研究所講堂他

    (神奈川県横須賀市野比5-1-1)

    ※京急久里浜駅より、久里浜医療センター行きバス:国立特別支援教育総合研究所下車

    日程:

    ■10:00~開会

    ■10:10~11:10

    講演:「障がいのある人もない人も“共に生きる”社会-心理学が社会に貢献できること-(仮)」

    東京学芸大学教育実践研究支援センター教授

    橋本創一氏

    ■11:15~12:15

    研究所施設見学:「特総研ってどんなところ?」

    ■12:15~13:15昼休み

    ■13:15~15:15

    講演:「障がいをもつ息子へ-相模原殺傷事件を受けて-(仮)」

    RKB毎日放送東京報道部長(世界自閉症啓発デー2017・シンポジスト)神戸 金史氏

    ■15:30~16:30

    講演:「障がいのある人もない人も“共に生きる”社会-教育の今-(仮)」

    国立特別支援教育総合研究所上席総括研究員

    明官 茂氏

    ■16:30~17:00

    説明:「日本心理学会認定心理士とは?」

    公益社団法人日本心理学会理事長

    横田 正夫氏

    ■17:00閉会

    司会:大崎博史(国立特別支援教育総合研究所)

    ※セミナー終了後には、久里浜港フェリー乗り場近くに今年できた、横須賀の海の幸を堪能していただける、海辺の湯漁師料理「よこすか」にて、懇親会を開催する予定です。参加費は、会員2,000円、非会員4,000円程度 を想定しております。

    (参加された方は、500円で入浴できます。)

    お申込み方法:

    参加される方は、事前のお申込みをお願いいたします。

    ・宛先jpa-ninnokai-event@psych.or.jp

    ・件名を「9.9関東セミナー参加希望」としてください。

    ・以下の項目を本文に記入してご送信ください。

    1.認定心理士の方は認定心理士登録番号(認定心理士でない方は、記入不要)

    2.氏名

    3.メールアドレス

    4.昼食弁当の有無(飲み物付600円)

    <弁当の値段を変更しました!再注文可能です>

    5.懇親会参加希望の有無

    (会場:海辺の湯「漁師料理よこすか」

    会員2,000円、非会員4,000円)

    6.その他

    本セミナーへの参加に当たり、誘導、手話通訳、要約筆記、車いす等の配慮を必要とする場合は、申込時にその旨お知らせ願います。

    ・セミナーの定員は120名です。(先着順で受付) ※ なお、当日、空席がある場合のみ参加受付を行います(事前にお申込みください。)

    地図

    <アクセス案内ホームページ>http://www.nise.go.jp/cms/6,0,57.html

    (大崎博史・佐藤俊彦)

  • 2017 認定心理士の会 東海セミナー

    2017年12月2日(土)に愛知淑徳大学星ヶ丘キャンパスで、「2017認定心理士の会東海セミナー」を開催します。当日、認定心理士証をお持ち頂ければ、参加は無料です。皆様、奮ってご参加ください。シンポジウム後に、認定心理士の会東海支部会設立記念懇親会を開催します。こちらも合わせてご参加ください。

    テーマ:老年心理学の最前線~心理学が超高齢社会でできること~

    演者:

    西田裕紀子先生(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)

    日下菜穂子先生(同志社女子大学)

    中田龍三郎先生(名古屋大学)

    久保南海子先生(愛知淑徳大学)

    詳細は次号ニューズレターで追ってご連絡致します。

    (小川一美・ 北神慎司)

  • 【報告】東北心理学会第71回大会共催講演

    2017年7月16日(日)13時30分より東北心理学会第71回大会(於尚絅学院大学)におきまして一般公開講演「メガ災害とPTSD:第四の災害を防ぐために必要なこと」(講演者: 小谷英文氏・国際基督教大学名誉教授)を共催致しました。参加者は50名程度でした。

    講演者の小谷氏からは、自死の問題、不登校、いじめ、その背後にあるPTSDの問題が、東日本大震災後現在に至るまで家族・集団・社会の中で明示的に取り上げられず、PTSDを遅延型、複雑型、合併症型へと発展させていることが指摘されました。これを、小谷氏は地震、津波、原子力事故に続く第4の災害と呼ぶべきものとしてお話しされました。そして次の巨大自然災害に備えて、第4の災害を防ぐために、社会、教育、発達、組織、コミュニティ等のレベルで心理学がなすべき課題が詳細に述べられました。フロアからは、被災地で実際に心のケアに携わる参加者から質問が寄せられ、被災者(特に原子力事故に伴う帰還困難区域住民)のやり場のない悲しみ・怒り、そしてその思いを受け、心理学者は今後どのようにして効果的な心のケアを行うべきかなどが議論されました。

    本講演の共催に伴い、日本心理学会認定心理士の会事務局から頂いたメールアドレス情報を元に147名に直接宣伝するメールを送信することで、東北地方支部の存在を周知することができました。さらに7月15日(土)11時30分より大会会場にて開催された東北心理学会理事会にて東北心理学会行場次朗理事を介して、東北心理学会と認定心理士の会東北地方支部会との協力促進を提言しました。併せて次年度の東北心理学会岩手大会における同様の共催イベントの開催に向けて、次年度開催校との連絡をとることができました。

    東北心理学会第71回大会共催講演の様子

    (阿部 恒之・河地 庸介)

  • 北陸支部会のキックオフシンポジウムを、北陸心理学会、放送大学石川学習センターのご支援を得て、下記のように開催いたします。

    公開シンポジウムのお知らせ
    「北陸の心理学の諸領域―研究と社会をつなぐ」

    日時:2017年12月9日(土)14:45~16:45

    場所:金沢工業大学扇が丘キャンパス7号館7-204室

    【話題提供】小島治幸(金沢大学):脳血流計測による認知機能・心理過程の査定の試み

    塩谷亨(金沢工業大学):ポジティブ心理学の可能性―幸せを測る

    ―荷方邦夫(金沢美術工芸大学):ヒトの感性を高めるものづくり―感性価値創造とデザイン支援システムの構築―

    [指定討論] 松井三枝(金沢大学/北陸支部会会長)

    本シンポジウムは一般公開のため、参加無料で、事前申込の必要はありません。今回は石川県在住の研究者の方々にご登壇いただき、地域にどんな研究者がいて、どのような研究が行われているか、ということを認定心理士の方々に知っていただく機会とします。

    公開シンポジウム終了後、金沢駅周辺で認定心理士の懇親会を開催する予定です。事前申込制で、会費制となります。参加を希望される方は、11月未までに、申込専用ページかメールでお申込みください(https://goo.gl/forms/myfb34JrVLIw2McH3)。

    メールの場合、件名は「懇親会参加希望」として、本文に氏名、所属、認定心理士登録番号、メールアドレスを記入の上、北陸支部会幹事宛 (hokuriku-acp@psych.or.jp) に送信してください。

    (松井三枝・渡邊伸行)

  • 認定心理士の会
    「東海支部会シンポジウム」のお知らせ

    認定心理士の会東海支部会主催/東海心理学会共催

    2017年12月2日(土)に愛知淑徳大学星ヶ丘キャンパスで、「2017認定心理士の会東海支部会シンポジウム」を開催します。テーマは「老年心理学の最前線~心理学が超高齢社会でできること~」です。総人口に対して65歳以上の高齢者人口が占める割合が21%を超えた社会を「超高齢社会」と呼びますが、日本は2017年には65歳以上の割合が27.17%となりました。総務省によれば、この割合は今後も増加し続けるようです。こうした「超高齢社会」で心身ともに健康に暮らしていくためにはどうしたらよいのかについて、心理学では様々な研究が行われています。本シンポジウムでは、老年心理学研究を精力的に行われている4人の先生方にご登壇いただき、様々な角度から「超高齢社会」で生きる私たちについて考えてみたいと思います。

    シンポジウムの参加費は無料です。皆様、奮ってご参加ください。また、シンポジウム後に、認定心理士の会東海支部会設立記念懇親会を開催します。こちらもあわせてご参加ください。

    ●テーマ: 老年心理学の最前線

    ~心理学が超高齢社会でできること~

    ●演者と演題:・西田裕紀子氏(国立研究開発法人国立長寿医療研究センター)

    「知能のエイジング―その多様性と可塑性―」

    ・日下菜穂子氏(同志社女子大学現代社会学部)

    「ワンダフル・エイジングをめざすポジティブ心理学の地域実践」

    ・中田龍三郎氏(名古屋大学大学院情報学研究科)

    「高齢者の食事の質を高めるアプローチ―鏡の前で食べると、一人の食事でもおいしく感じる―」

    ・久保南海子氏(愛知淑徳大学心理学部)

    「失われるもの、現れてくること―老齢ザルとヒト高齢者の実験から―」

    ●日時:2017年12月2日(土)13時~16時

    ●会場:愛知淑徳大学星が丘キャンパス15A教室〒464-8671名古屋市千種区桜が丘23 名古屋市営地下鉄東山線「星ヶ丘」3番出口から徒歩3分

    http://www.aasa.ac.jp/guidance/campus_guide/map.html

    ●懇親会:16時45分開始

    「PIZZERIA Pagina星が丘テラス店」

    会員の方の懇親会費は¥2,000

    http://www.trifoglio.biz/pizzeriapagina/

    ●申し込み方法:

    シンポジウム参加希望の方は、メールでjpa-ninnokai-event@psych.or.jpまで、件名「12.2 東海支部会シンポジウム参加希望」とし、認定心理士登録番号(認定番号)、氏名、メールアドレス、懇親会参加希望の有無を記入してお申込みください。お問い合わせは、メールで「公益社団法人日本心理学会認定心理士の会東海支部会」tokai-acp@psych.or.jpまで。

    (小川一美・ 北神慎司)

皆様の手による皆様のための認定心理士の会づくりは、これからが本番です。ぜひイベントに積極的に参加して、心理学を楽しんでください。

  • 認定心理士の会幹事会〒113-0033 東京都文京区本郷5-23-13 田村ビル内公益社団法人日本心理学会事務局jpa-ninteinokai@psych.or.jp
  • 認定心理士の会幹事会

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