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- 「社会関係を実証する心理学」(仮)
- 2019年10月6日(日)
- 10:30~12:00(仮)
- 大雪クリスタルホール(旭川市)
- 北海道心理学会
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- 阿部匡樹(北海道大学大学院教育学研究院・准教授)
- 結城雅樹(北海道大学大学院文学研究院・教授)
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- 小川健二(北海道大学大学院文学研究院)
- 河原純一郎(北海道大学大学院文学研究院)
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社会関係は私たちの日常的にも大きな関心事であるが、これを心理学から実証的に調べるにはどのような方法があるのだろうか。本シンポジウムでは、ミクロ(個人)あるいはマクロ(集団)といったレベルで社会関係を調べることについて、お二人の講演者からご紹介をいただき、議論したい。
認定心理士の方は参加費無料です。
本シンポジウムは北海道心理学会第66回大会内で開催されます。認定心理士でない方が本シンポジウムに参加される場合は、大会参加費がかかります。また本シンポジウム以外のセッションに参加される場合は、認定心理士の方も、大会参加費がかかります。参加費用に関する詳細は、北海道心理学会までお問い合わせください。
参加をご希望の方は、Eメールにてjpa-ninnokai-event@psych.or.jpまで下記情報をお知らせください。
- ・メール件名:「10/6 北海道シンポジウム参加希望」
- ・認定心理士登録番号
- ・氏名
- ・Eメールアドレス
(北海道支部会幹事:小川健二・河原純一郎)
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東北支部会では、東北心理学会第73回大会との共催で下記の通り、特別講演・シンポジウムを行います。特別講演・シンポジウムともに無料ですので、是非ご参加いただけますようご案内申し上げます。
- 東北学院大学土樋キャンパス 8号館 4F 842教室
- 無料
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1.
大会準備委員会企画「特別講演(一般公開)」
日時:2019年8月9日(金)13:00~14:30
演題:「脳とこころを健やかに生きるには-脳科学と心理学の最前線からの提言-」
講演者:筒井健一郎 氏(東北大学教授) -
2.
大会準備委員会企画「シンポジウムI(一般公開)」
日時:2019年8月8日(木)15:00~17:00
テーマ:「マクロな公正 / ミクロな公正-社会と組織の公正について考える-」
企画司会:小林裕 氏・福野光輝 氏(東北学院大学)
話題提供:小林裕 氏(東北学院大学),林洋一郎 氏(慶応義塾大学),川嶋伸佳 氏(神奈川大学),木村邦博 氏(東北大学)
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1.
大会準備委員会企画「特別講演(一般公開)」
(東北支部会幹事:阿部恒之・河地庸介)
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関東支部会では、今後、次のような企画を考えております。
- 「超高齢社会における心理学の貢献~高齢者の人生と家族の在り方を考える~(仮)」
- 2019年10月6日(日)12:50~17:00(終了後に懇親会開催予定)
- 東洋大学(東京都文京区白山5-28-20)を予定
- 仮の講演内容です。
- 講演①「認知症の人の家族とのコミュニケーション~現実的対応と心理的対応のバランスのとれたかかわり~(仮)」
講演者:北村 世都 氏(聖徳大学心理・福祉学部准教授) - 講演②「超高齢社会における親子関係の在り方を考える(仮)」
講演者:安元 佐織 氏(大阪大学人間科学研究科講師) - 講演③「独居高齢者を中心とした地域高齢者に対する生活サポートシステム(仮)」
講演者:安藤 孝敏 氏(横浜国立大学大学院環境情報研究院教授)
- 講演①「認知症の人の家族とのコミュニケーション~現実的対応と心理的対応のバランスのとれたかかわり~(仮)」
- 「眠りの謎に挑む心理学」(仮)
- 2019年11月4日(月)13:30~17:40
- 長野県 上田駅前ビルパレオ(予定)
- 睡眠は、私たちがほとんど毎日経験しておりますが、科学的に十分解明されていない部分もまだ多くあります。睡眠に関連した問題について、専門家の先生方から、科学的、臨床的な知見に基づいて、問題の原因や背景と、予防や解決の方法を教えていただきたいと思います。(内容については変更になる可能性があります。)
- 意識と行動のサイエンス ~心理学は人間をどこまで理解できるか?~(仮)
- 調整中
- 東洋大学(東京都文京区白山5-28-20)を予定
- 国内外で精力的に研究活動を行い、今後の日本の心理学の発展を担う中堅の研究者をお招きし、心理学における意識研究と行動研究の二つの側面からご講演いただきます。心理学では、意識と行動の両面から、人間の心をどのように理解しようと試みてきたのか、今後の科学技術の進歩や研究成果の進展によって、どのように理解が進むと期待できるのか、そして、国資格制度(公認心理師)が新たに設立され、心理学の臨床的な支援に強い関心が向けられる中で、意識や行動の基礎研究にどのような意義があるかを考えたいと思います。(昨年に長野県上田市で開催した同名の企画が好評でしたので、今年は東京で開催したいと考えております。内容については変更になる可能性があります。)
- 第1部 未定
第2部 2019秋~2020春の土、日で、現在、講師の先生方と日程調整中! - 東洋大学(東京都文京区白山5-28-20)を予定
- 「学生時代に、あの分野をもっと勉強しておけば良かった!」と思ったことはないでしょうか。公認心理師や心理学検定などの試験を受ける、苦手分野を基本から学びなおしたい、これまで学んできた領域の知識をあらためて整理しなおしたいといったニーズに応えるため、心理学の各領域について学識経験の豊富なベテランの先生方に、それぞれの領域の全体の枠組みを俯瞰的な視点から解説していただき、基本となるポイントをわかりやすくまとめ、当該分野を学ぶためのコツなどのアドバイスをご教示いただくとともに、その領域を学ぶ意義や面白さ、楽しさなどもお話しいただきたいと思います。
第1部 基礎心理学「再」入門:内容未定(検討中)
第2部 臨床心理学「再」入門:①健康心理学,②犯罪心理学,③障害者(児)心理学,④精神疾患とその治療
乞うご期待ください!
(関東支部会会長:安藤清志、幹事:大崎博史・佐藤俊彦・徳田治子)
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2019年度も、北陸支部会は北陸3県(富山、石川、福井)で1回ずつ、イベントを開催する予定です。第1弾は去る7月13日に、「講演会 in 福井」を、越前市にある仁愛大学で開催しました。
第2弾は「講演会 in 富山」、第3弾は「講演会 in 石川」を、それぞれ計画中です。「講演会 in 富山」は、2019年12月上旬に富山で開催される、北陸心理学会第54回大会の中で開催される予定です。「講演会 in 石川」は、2020年3月上旬に、金沢市内で開催予定です。いずれも、詳細が決まり次第、お知らせいたします。
北陸支部会のイベントでは、毎回、地元の方々を中心に、30名~50名程度の方々にお集まりいただいています。関東や関西など、遠方からもご参加くださる方もおられます。終了後にできるだけ懇親会(お茶会)を開催するようにして、認定心理士の会の目的の一つである、認定心理士間の相互交流を図っていただくようにしています。北陸在住の方々も、北陸以外の方々も、お気軽にご参加ください。
最後に、いつものお願いです。北陸支部会の支部会幹事になっていただける方を、随時募集しています。今の時点で、福井担当2名、石川担当1名の認定心理士の方々に、ご協力いただいています。任期は2年です。当日の会の運営のお手伝いなどをしていただきます。北陸の心理学を盛り上げるため、ぜひご協力ください。興味のある方は、お気軽に北陸支部会幹事にお声がけください。
(北陸支部会幹事:松井三枝・渡邊伸行)
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中国・四国支部会では、中国四国心理学会第75回大会、香川大学教育学部との共催で公開講演会を開催します。どなたでもご参加いただけます。事前の申込は不要です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。
- 2019年10月19日(土)15:00~16:30
- 香川大学教育学部415講義室
- 無料
- 演題:AIと人間の「学び」─これまでの20年,これからの10年─
講演者:渡部信一氏(東北大学大学院教育学研究科)
(中国・四国支部会幹事:宮谷真人・松尾浩一郎・森岡陽介)
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九州・沖縄支部会では、「才能とは何か」というテーマのもと、公開シンポジウムを開催します。会場は昨年と同じアクセスの良い、JR博多駅に隣接したJR博多シティの会議室です。開催日時は、お盆前の2019年8月10日(土)13:30-17:00です。
本シンポジウムでは、ヒトがもつ優れた心的・身体的能力が何に由来するかを、心理学を含む科学的な視点から考えます。最初に、九州大学の平松千尋先生より「生き物の見る世界」というタイトルで話題提供を頂きます。その次に九州大学の増本賢治先生より「運動時の選好ペース」についてお話し頂きます。最後に、同大学の池田浩先生より「リーダーシップは才能か?それとも経験か?」というタイトルで話題提供を頂きます。各先生の話題提供の概要については、https://psych.or.jp/authorization/20190810_KyuOkiをご覧頂けると幸いです。
参加ご希望の方は、件名「8.10 博多公開シンポジウム参加希望」とし、氏名・メールアドレス・認定番号を記入し、メールでjpa-ninnokai-event@psych.or.jpまでお申し込みください。認定心理士の方だけでなく一般の方の参加も多く見込まれます。多くの方にご参加いただき、会を盛り上げていただきたく思います。
(九州・沖縄支部会幹事:光藤宏行)
【関東】第1回関東公開セミナー開催報告
2019年7月6日(土)、午後3時より東洋大学白山キャンパスにおきまして、「2019認定心理士の会 第1回関東公開セミナー」を開催しました。
当日は、東京都や神奈川県などの関東各都県をはじめ、全国から総勢約150名の参加がありました。今回のセミナーでは、今年度から新たに関東支部会の幹事に就任された高千穂大学人間科学部准教授の徳田 治子氏が司会を務めました。
関東支部会では、セミナー等で会員の皆様に社会で起きているさまざまな課題に対して、心理学がどのように貢献できるかを皆様に考えていただくための学びの機会を提供していますが、今年度の最初のセミナーのテーマは、「職場・学校:クレームとどのように向き合うのか~カスタマーハラスメント等を考える!~」というテーマを設定しました。このテーマは、昨今、テレビ等でも放映され、社会的に大きな課題となっているテーマの一つでもあります。
最初に、東洋大学文学部教授の谷口 明子氏から「学校における批判的な保護者への対応~学校におけるクレームとどのように向き合うか~」というテーマで、学校におけるクレームへの対応に関するご講演をいただきました。谷口氏からは、学校への批判/クレームは増えているのか、クレームの類型、クレームの背景について、調査等をもとに詳しく分析された結果と考察をお話しいただきました。また、保護者対応のヒントや信頼関係構築の基本等についてのお話を伺うことが出来ました。教師受難の時代と言われる中、保護者を子ども支援のパートナーとして考える事や、学校文化を尊重すること、教師と保護者の協力関係の構築をしていくことの大切さについてについて、たくさんの示唆をいただくことができました。
次に、関西大学社会学部教授の池内 裕美氏から「カスタマーハラスメント~悪質クレームの心理と社会的な背景~」というテーマでご講演をいただきました。池内氏からは、悪質クレーム(カスハラ)とは何か、クレーマーの特徴と苦情増加の心理的・社会的背景、苦情対応時の注意点、感情労働としての苦情対応、カスハラとどう向き合うべきか等のお話をいただきました。クレーマーの特徴として、自尊感情が高く、完全主義的傾向が強かったり、そもそも社会的不満が高かったりするなどの心理的傾向がみられることや、苦情増加の心理的・社会的背景には、消費者の地位や権利意識の向上、企業への不信感の増大、過剰サービスによる過剰期待などの社会的な背景がみられることについて、研究結果からの知見等をわかりやすく話題提供していただきました。最後に、感情労働としての苦情対応はどうあるべきか、感情労働者のストレスを軽減する方法等について、たくさんの示唆をいただくことができました。
その後、10分間の休憩をはさみ、講演に対する質問と認定心理士の会情報交換会の時間を設けました。情報交換会の時間については、「今、どのような職業に就かれているのか。」、「認定心理士の資格はどのように役立っているか。」について、複数の会員の方に伺いました。せっかくの会員相互の大切な情報交換会ですので、今後、さらに活発な情報交換ができるような工夫を考えていきたいと思います。
最後に、今回のセミナーも多くの参加者から好評をいただき、大盛況なセミナーにすることができました。講演者のお二人の先生のプレゼンテーションはとても素敵で、迫力があり、面白く、参加者の皆様の心を引きつけるプレゼンテーションをしてくださいました。参加者の方からは、「谷口先生のお話ではクレーム対応時に役立つ言葉の使い方が多くあり、学校関係者でなくともとても有意義でした。池内先生のお話では、感情労働の話があり、医療の仕事をしていて日々のストレスや疲れは感情労働によるものがかなり大きいと気づかせて頂いて、今後学んで職場で役立てたいと思います。」や、「現場において社会全体が基本的なクレームについての知識を持ち合わせていれば余計なトラブルが避けられることができるのかもしれない。谷口先生、池内先生の有用なお話を聞けたこと、今回参加して良かったと感じました。」などの感想をいただきました。
講演者の皆様、参加者の皆様、ありがとうございました。今後とも、会員の皆様が最新の心理学について学べる機会を積極的に企画していきたいと思います。今後ともご協力をよろしくお願いいたします。次回、第2回関東公開セミナーは、10月6日(日)の午後に「超高齢社会における心理学の貢献~高齢者の人生と家族の在り方を考える(仮)」(会場:東洋大学)というテーマで開催する予定です。皆様、ぜひ次回もご参加ください。
(関東支部幹事:大崎博史)
【東海支部会イベント開催報告】「東海支部会 シンポジウム」
2019年6月15日(土)に愛知淑徳大学星が丘キャンパスにおいて、「認定心理士の会 東海支部会 シンポジウム」が開催されました。講師は、筑波大学の大塚泰正先生と,中京大学の松本友一郎先生でした。当日は、101名もの方がご参加くださりましたが、東海心理学会による協賛ということもあり、56名の認定心理士の方の他に、大学教員、大学院生,学部学生、さらには一般の方々など幅広くご参加いただきました。
最初に松本友一郎先生から、「職場の人間関係とバーンアウト」というタイトルでご講演いただきました。内容としては「ソーシャル・サポート」や「対人ストレッサー」についてお話しいただいた後、ご自身の実験データや具体的な対応策も含めて「バーンアウト」についてお話しいただきました。
続いて大塚泰正先生からは、「新型うつへの対応を考える」というタイトルでご講演いただきました。内容としては、まず「一般的なうつ」と「新型うつ」の違いについてお話しいただき、それらを踏まえて具体的な事例や周囲の対応の仕方についてお話しいただきました。
最後に質疑応答の時間を設けましたが、新型うつである人の周囲の人々に対してはどのような対処をしたらよいのかといったご質問、より良い職場環境作りへの何かアドバイスはないかといったご質問などが次々と出され、両先生には実直なご回答をしていただきました。ご多忙にもかかわらず、ご講演くださった松本先生、大塚先生に改めて御礼申し上げます。
シンポジウム後には、同会場で講師の先生方を囲み茶話会を開催しました。20名の方が参加されましたが、両先生への質問のために列が出来るなど、職場のメンタルヘルスに関する関心の高さと、両先生のお人柄が現れていたように思います。また、参加者同士で情報交換をされている方々もいらっしゃり、こうした場を今後も設けていきたいと思います。
参加者の皆様からのアンケートでは、勉強になった、参考になった、もっとじっくりお話を聞いてみたいなどといったご意見が数多く寄せられました。職場のメンタルヘルスは、認定心理士の皆さん自身にとっても非常に身近なテーマだったようで、明日からの仕事に活かすことができそうだといった感想が複数見られたことも特徴的でした。
参加者の皆さんが有益な時間をお過ごしくださったのであれば、企画者として幸いです。
(東海支部会幹事:小川一美・北神慎司)
【北陸支部会イベント開催報告】「認定心理士の会 北陸支部会講演会 in 富山」
2019年3月3日(日) に、北陸支部会のイベント「講演会 in 富山」を,富山駅前の「大学コンソーシアム富山・駅前キャンパス」において開催いたしました。講師・幹事含め50名の方にご参加いただきました。
ご講演を富山大学人文学部の黒川光流(くろかわみつる)先生、坪見博之(つぼみひろゆき)先生に、それぞれ約1時間お願いいたしました。
社会心理学がご専門の黒川先生からは、「集団内の対立とその解決の心理学」というテーマで、「社会心理学とはどのような特徴を持っているのか」というところから始まり、「集団内での葛藤解決方略やリーダーの特性」についてお話しいただきました。認知心理学がご専門の坪見先生からは、「認知トレーニングは可能か?」というテーマで、「ワーキングメモリの研究手法」、「ワーキングメモリ研究の近年の動向」そして「ワーキングメモリのトレーニングに実効性があるのか」といった内容でお話しいただきました。どちらのご講演も、日常生活との関連が強いテーマであったこと、また、この分野になじみが薄い方でも理解できるような丁寧なイントロダクションがあったことによるのでしょう、事後のアンケートでも「興味を持って聞くことができた」といった好意的な意見をいくつもいただきました。
講演会の後には、演者の両先生にもご参加いただき、1時間ほどの歓談の時間を持つことができました。
関心を持ってご参加下さった皆様、講演会をサポートして下さった方々にお礼申し上げます。
(北陸支部会幹事[富山担当]:井戸啓介)
【北陸支部会イベント開催報告】「認定心理士の会 北陸支部会講演会 in 福井」
2019年7月13日(土)に、2019年度北陸支部会イベント第1弾、「講演会 in 福井」を、福井県越前市にある仁愛大学で開催しました。今回は北陸3県在住者を中心に、講師・幹事を含め38名の方々にご参加いただきました。
仁愛大学人間学部心理学科講師の森本文人(もりもとふみひと)先生に、ご講演いただきました。森本先生は、ヒトが何かに「注意を向ける」ということのメカニズムの理解のために生理指標を用いた研究を行っており、今回は「注意と不注意の心理学―ヒューマンエラーを減らすには―」と題したお話しをいただきました。講義内容とともに実際に映像を見ながら体験することを通じて、「注意の瞬き(attentional blink)」や「change blindness」などの注意の特性を実感することができました。また、日常的に使用するモノのデザインや配置に対する、ちょっとした工夫によってミスを減らすことができることを、実例を交えてお話いただきました。質疑応答では複数名の参加者から意見や質問が挙がり、活発な議論が行われました。参加者の皆様には、今回のテーマに関してより理解を深めていただけたようでした。
その後の懇親会では、参加者間の交流を深めていただき、また講演内容や認定心理士の会に関する意見もいただくことができました。ご記入いただいたアンケートから、「日常に役立つ心理学のお話だった」など、好意的なコメントを多くいただきました。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
(北陸支部会幹事[石川担当]:伏島あゆみ)
【近畿支部会イベント開催報告】「日本心理学会認定心理士の会近畿支部会 2018年度公開セミナー」
2019年3月3日(日)14時00分から3時間の枠で、本会主催の近畿地区における公開セミナーを立命館大学大阪いばらきキャンパスにて開催いたしました。今回のセミナーのテーマは「心理学の基礎から社会への応用を考える」で、ご講演いただいたのは立命館大学総合心理学部教授のサトウタツヤ先生と北岡明佳先生のお二人です。
はじめに、サトウ先生から「ものづくり企業が注目する質的研究法―人々の願いを明らかにするTEM」という演題のお話しをいただきました。ものづくり企業における「もの」「しな(品)」「こと」のバランスや構造、「複線径路等至性アプローチ(TEA;Trajectory Equifinality Approach)」と呼ばれる質的研究法についてなど、ものづくりの観点からのお話しでした。また、ゲストとしてTEA開発者のお1人でもあるデンマーク・オールボー大学教授のJaan Valsiner先生にもご登壇いただき、サトウ先生による解説付きで海外の研究者が日本の文化や心理学に興味を抱いてくれていることを実感することもできました。
北岡先生からは「知られざる知覚研究の応用可能性」というテーマで、「錯視」が発生する画像や例を多数用意していただきました。本来とは異なる色で認識してしまうものや、模様によって平面が凹凸に見えたり動いているように見えたりするもの、落書きやシミを知覚研究によって誤魔化す方法等々、視覚的に多くの体験ができる楽しい心理学の時間を頂戴しました。北岡先生が当日の資料をホームページで公開してくださっています。http://www.psy.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/ninteishinrishi2019.html
当日にご参加が叶わなかった皆さま、また、ご参加いただいた上であらためて復習したいと思われる皆さま、ぜひぜひご参照ください。
100名を超える参加者となった大変盛況なセミナーであり、両先生のご講演後の質疑応答の時間には、多数の質問や意見が出ていました。心理学の学びを生かして様々なお仕事をされている認定心理士の皆さんだからこその両先生とのやりとりであるように感じ、この質疑応答からもたくさんの学びを得ることができたと感じています。
セミナー終了後に会場キャンパス内の飲食店にて懇親会を開催することができました。懇親会場の都合もあって、認定心理士の方に限定せざるを得ませんでしたが,それでも30名を超える多くの方との交流ができました。セミナーの感想を参加者同士で共有したり、ご講演いただいた先生からあらためてゆっくりお話しを伺ったりと、和気あいあいとした雰囲気でした。多くの方とお話しするために、会の途中で、全体での席替えが発生するほどでした。
今後にも、支部会幹事メンバーで協力しながら引き続いてのイベントを企画しております。今年度も、どうぞよろしくお願い申し上げます。
(近畿支部会幹事:恩田 衛・田中芳幸)
【中国・四国支部会イベント開催報告】「中国・四国支部会 公開シンポジウム」
中国・四国支部会では、2019年2月9日(土)13時30分より聖カタリナ大学松山市駅キャンパスにて公開シンポジウムを開催しました。シンポジウムのテーマは「職場で活きる心理学―基礎・臨床・現場から―」でした。中国・四国支部会はじめての独自企画であり、どれくらいの方に来ていただけるのか開催当日まで心配しておりましたが、15名の方にご参加いただきました。
シンポジウムに先立ち、中国・四国支部会長の宮谷真人(広島大学)が開会の挨拶とあわせて認定心理士資格の説明、認定心理士の会の活動の紹介を行いました。話題提供者として、森平准次先生(聖カタリナ大学)、福田哲也先生 (聖カタリナ大学)、中川紗江先生((株)アドバンテッジリスクマネジメント)にご登壇いただきました。まず森平准次先生は、「職場ストレスとの向き合い方」という題目で、職場でのストレスに関係する内容を多面的に取り上げられ、コーピングやソーシャルサポート、心理療法的なケア・セルフケアなど職場でのストレスとの向き合い方についてお話いただきました。次に福田哲也先生は、「基礎心理学から見た感情コミュニケーションとは」という題目で、信頼獲得に関する一連の実験的な研究を紹介され、感情のコミュニケーション、特に笑顔や恥ずかしさといった表情を示すことが他者からの信頼獲得につながる可能性についてお話いただきました。中川紗江先生には、「感情労働とワークエンゲージメント」という題目で、顧客へのサービスの提供など感情を管理する必要に迫られる労働に従事することが重大なストレスの原因となりうること、ストレスを低減する工夫とあわせて、仕事に関連するポジティブで充実した心理状態であるワークエンゲージメントの観点から考えるのが重要ではないかというお話をしていただきました。中国・四国支部会幹事の森岡陽介(聖カタリナ大学)が司会を、中国・四国支部会長の宮谷真人(広島大学)と同幹事の松尾浩一郎(福山市立大学)が指定討論者を務めました。シンポジウム終了後に懇親会(お茶会)を開き、ご参加いただいた方と登壇者、支部会幹事の間で情報交換を行いました。
中国・四国地区でどのようなニーズがあり、これからどのような企画を立てていけばよいのか、より多くの方にご参加いただくにはどうしたらよいのか、まだまだ課題は山積ではありますが、支部会として取り組みを進めていきたいと考えています。今後ともよろしくお願い申し上げます。
(中国・四国支部会幹事:宮谷真人・松尾浩一郎・森岡陽介)
インターネット会議システムを使ったオンラインでの講義と交流会を、2019年1月25日、4月20日そして6月23日に開催しました。
第6回 テーマ:「学習理論を実生活で考える」
講師:田中
芳幸先生(京都橘大学、認定心理士の会運営委員会副委員長)
参加者は17名でした。始めに田中先生から 行動分析学、オペラント条件付けについてのお話をいただき、その後に例題を2問、親子の場面でどのように行動分析 <きっかけ><反応><後続結果>に当てはまるのか、小グループに分かれて、ワークシートの答え合わせをしながら話し合っていただきました。最後の田中先生の熱の入ったまとめは、時間を超過していてもどなたも退室されず皆さん熱心に聞いていらっしゃいました。
-参加された方のコメントです。「大学卒業以来の心理学で不安でしたが、テーマが決まっていて田中先生の説明も丁寧で聴きやすかったです。全国の方とお互いの顔を見ながらお話しするのは安心感がありました。生の事例をうかがうことができ、これからまた頑張ろうという意欲が湧いてきました。ありがとうございました。」
第7回 テーマ:「生後の環境が個体の学習機能,
社会性に与える影響と性差」
講師:高瀬 堅吉先生(自治医科大学、認定心理士の会運営委員会委員長)
参加者は29名でした。母子分離ストレスが子供の心に与える影響について、動物(主にねずみ)の母子分離と社会性低下についての研究結果から明らかにされていることをお話いただきました。その後小グループに分かれて、「母子分離で損なわれたのは、お母さんのどの要素だったのか?」「お母さんの役割は他人では務まらないのか?」の問いに、参加者の皆様は先生のお話を元に短い時間内で濃いディスカッションを展開されていらっしゃいました。
時間の関係で2つ目のテーマをお話いただく時間がなかったので、高瀬先生には再度のご登壇をお願いしていきたいと存じます。
第8回 テーマ:「脳科学からみた発達障害とこれからの心理学」
講師:河地
庸介先生(東北福祉大学、認定心理士の会運営委員)
全国、そして海外から36名の方にご参加いただきました。今回は河地先生が2つのQuestion「発達障害は本当に脳機能障害と言い切れるのか?」、「現在の脳科学は脳の可逆性を促し、発達障害の問題は解決できるのか?」について、最新の研究結果から読み取れる現状と、脳科学と心理学の関係について、お話くださいました。その後グループに分かれて「脳科学だけでは発達障害の問題へのアプローチはまだ不十分であるならば、これからの心理学の在り方としてはどのようなものが求められるでしょうか?」について話し合いました。
-参加された方のコメントです。「期待以上に面白かったです。グループディスカッションコーナーが特に、いろいろな方のご意見が聞けてありがたかったです。」
オンラインのもう一つの楽しみは、オンラインで知り合った方と実際にお会いすることです。例えばお話くださった先生方は認定心理士の会の地方支部や9月開催の日本心理学会大会の認定心理士の会主催のイベントでお会いすることができます。日本心理学会のHPやフェイスブックの認定心理士の会ページをチェックして、お目当ての先生のイベントにご参加ください。生でお会いする先生は、素敵な方々ばかりです。
(オンライン支部会幹事:池田琴世)
日本心理学会第83回大会において、「第1回社会連携セクション」を開催いたします。
- ・開催日時:2019年9月12日(木)(大会2日目)13:40-15:40
- ・会場:ポスター会場ラーニングスタジオ
- ・発表テーマ:認定心理士として社会で実践していること
- ・HP:https://sites.google.com/view/jpa-scs2019/
社会連携セクションは、日本心理学会年次大会のポスター発表の場をお借りして、認定心理士の方々が日頃取り組まれていることなどを発表していただきます。認定心理士 (シチズン) と大会参加者 (アカデミア) が、心理学について議論する場を設ける、ということを意図して企画いたしました。
記念すべき第1回、果たしてどれだけの方がエントリーしてくださるか……と不安でしたが、お陰様で19件のエントリーをいただきました。発表要旨に基づき、社会連携セクション実行委員会による審査を行いました。その結果、全員合格となりました (ただし1件の発表辞退があり、当日の発表件数は18件となります)。現在、発表者の方々にはポスターの準備をしていただき、8月中にポスターの審査も行います。
社会連携セクションは、残念ながら一般公開ではないため、聴講のみの参加の場合、通常の大会参加手続きをしていただくことになります。ご都合が合うようでしたら、ぜひ大会にご参加いただき、社会連携セクションも覗きにいらしてください。社会における心理学のあり方など、有意義な議論が繰り広げられることを期待しています。
当日の発表プログラムなどは、社会連携セクションHP上でご確認ください。
(社会連携セクション実行委員会:渡邊伸行)
日本心理学会第83回大会では、日本心理学会企画シンポジウムとして、今年も認定心理士の会がシンポジウムを開催します。こちらは公開シンポジウムとなっておりますので、皆様、ぜひご参加ください。
テーマ
Society
5.0を推進するシチズン・サイエンス‐シチズン・サイコロジストによる社会課題解決を目指して‐
企画主旨
認定心理士の会では、市民の認定心理士有資格者をシチズン・サイエンスにちなんで“シチズン・サイコロジスト”と称し、その活動を奨励しています。シチズン・サイエンスとは「一般の人々が行う科学であり、職業的な科学者や研究機関と協調して行う活動」を指します。昨年の第82回大会では心理学の再現性の危機という“学術課題”へのシチズン・サイエンスの適用をテーマにシンポジウムを開催しましたが、今大会ではSociety
5.0
の推進を阻む“社会課題”へのシチズン・サイエンスの適用をテーマにシンポジウムを開催します。また、シチズン・サイエンスには、職業的な科学者が論文を書くためのデータ収集を手伝う狭義のものから、既成の科学の枠を市民が自らの手で拡大するものまで様々あるため、シチズン・サイエンスの多様性や、それを行う際の倫理についてもとりあげます。そして最後に、シチズン・サイエンスに基づく認定心理士の会の新たな取り組みについても紹介します。
話題提供者
- 積山 薫(京都大学)
「健康長寿社会の構築とシチズン・サイコロジストへの期待(仮)」 - 保田 真理(東北大学)
「シチズン・サイエンティストとしての防災士活動‐地区防災計画作成支援を例として‐」 - 鈴木 英梨(地底の森ミュージアム)
「ポストキャリアのキャリアパス‐博物館におけるシチズン・サイエンティスト活動‐(仮)」 - 中村 征樹(大阪大学)
「シチズン・サイエンスの多様性と倫理(仮)」 - 渡邊 伸行(金沢工業大学・認定心理士の会運営委員会副委員長)
「認定心理士の会の新たな取り組み‐社会連携セクション、シチズン・サイコロジスト奨励賞‐(仮)」
指定討論者
阿部 恒之(東北大学)
司会者
田中 芳幸(京都橘大学・認定心理士の会運営委員会副委員長)
髙瀨
堅吉(自治医科大学・認定心理士の会運営委員会委員長)
その他
シンポジウム終了後に事前申し込み制のサイエンスカフェを開催予定です。こちらの詳細はメーリングリストを通じてご連絡します。
(認定心理士の会運営委員会委員長:髙瀨堅吉)
シチズン・サイコロジスト奨励賞は、人々の心の健康と福祉の増進に寄与する認定心理士を顕彰することにより、社会への心理学の普及をより一層促進させるため、今年度、初めて創設されました。認定心理士の貢献が社会に広く知られることが日常化したとき、日本における心理学の真の社会連携が達成され、わたしたちは社会などで重要な役割を演じることになります。
栄えある第1回目の受賞者は、下記の方たちとなりました。
- ・発達凸凹の集い「だんだん」(旧:アスペ・発達凸凹の集い「優しい時間」)
- ・池田 琴世 氏
発達凸凹の集い「だんだん」(旧:アスペ・発達凸凹の集い「優しい時間」)は、発達障碍を有する方やそのご家族、そして支援者の方々の交流の場を長年に渡り継続的に提供してきました。さらに、様々な情報発信や講演活動も行っており、その活動内容は、広く人々の心の健康に寄与する社会的貢献度の高いものとなっています。この実践に際し、認定心理士資格取得の際に学んだ心理学の知見が活かされています。当事者に寄り添いながらも公平、冷静に支える力を認定心理士資格取得の過程で養い、資格取得後は学問的な裏付けをもとにコミュニティ運営を行ってきました。認定心理士として社会に根差した「交流の場」を継続的に提供した点が、今回の受賞に際し、認定心理士の資格特性を適した活動としてもっとも高く評価された点です。以上の理由から、シチズン・サイコロジストを受賞する団体として相応しいと判断しました。
池田琴世氏は、ICTを活用し、オンライン上での認定心理士間の交流を実現する先進的な取り組みを行いました。同氏が企画、運営する「Net de 交流! 認定心理士」は第8回を数え、各回に講師を招いて認定心理士有資格者への有益な情報提供を行っています。このイベントには国内ばかりでなく海外在住の認定心理士も参加し、参加者も回を追うごとに増加しており、イベントの質の高さがうかがえます。また、フォローアップ交流会として位置づけられる「Net de 交流!認定心理士カフェ」は、認定心理士間の相互交流を可能にし、社会での心理学の醸成を促すものと考えられます。このように、アカデミアに市民が積極的にかかわり、さらに多くの市民を巻き込んでいく気風をつくった点において、池田氏の活動は、心理学の普及による健康と福祉の増進に寄与する優れたものであると考えられます。以上の理由から、シチズン・サイコロジスト奨励賞の受賞に相応しいと判断しました。
(認定心理士の会運営委員会委員長:髙瀨堅吉)
<受賞者の声>元アスペ・発達凸凹の集い「優しい時間」代表 横山小夜子さん(千葉県浦安市)
この度、シチズン・サイコロジスト奨励賞をいただき、仲間と共に、喜んでおります。昨年の秋口にこの賞をメールマガジンで知って「私達にも応募資格があるの?」と急ぎ学会に入り、応募した次第です。まさか受賞するとは思いもしませんでした。
私は23年前に白血病で1才の末娘を亡くした後、二人の息子達が不登校やうつ病を繰り返す中、フリースクールを立ち上げました(3年後に閉鎖)。そこに自閉症の子どもたちが来たので、障害児教育を勉強するうちに「自分も発達障害かもしれない」と気づかされ、受診。アスペルガー障害(2008年当時)の診断に至りました。2010年に発達障害当事者交流会(未診断も含む当事者・家族・支援者による)の立ち上げに参画したのは、自分の生きづらさの根っこには母との確執があることに気づき、親子支援をしたい、と思ったからです。
参加者のお話を聴かせて頂くと、これは自分の経験だけで受け止めることは不十分だと気づき、放送大学で心理学の勉強を始め認定心理士の資格を得ました。
この4年半でのべ1296人の当事者・家族・支援者と出会いました。その前身団体の4年間を入れると通算のべ2000人近くの方と出会っています。一人一人の状況があまりにも異なるので解決への道筋は簡単ではなくオーダーメイドなものとなり、なかなか進みません。それでも「ここで当事者という方に初めて会った」と喜ばれ、月に1回、少数民族の独立国家のような会の中でお互いをねぎらい、失敗談で笑ったり泣いたりしているうちに、参加者は少しずつ元気になっていきました。また、活動の中で、発達障害(そこに人格障害も加わって)の夫を持つ妻が翻弄され傷つき疲れ果てていることにも気づき「カサンドラの集い」を開催したところ、当事者交流会より参加が増えて、千葉市での開催も始めました。場合によっては、当事者より周囲が困惑して疲れていることが、発達障害の特徴ともいえます。
心理学を勉強することは、自分の課題を見つけることにもなり、自己肯定感が上がり、自己決定力がつきました。また、共依存的な方や攻撃的な方が時々参加してこられても、巻き込まれずに会を運営してこられたのは、冷静な自分でいられるように鍛えられたおかげだと思います。事務局間の信頼も厚く、心強いメンバーに恵まれました。
当会は2019年3月末に解散し、発達障害当事者会の部分は発達凸凹の集い「だんだん」という団体に引き継がれ、順調な船出をしました。今後も市民活動として継続していくのを、来春の転居を控えた私は側面支援しつつ、次なる夢であるカウンセラーとしての活動も始めていきます。受賞で大きな元気と勇気をいただきました。ありがとうございました。
<受賞者の声>池田琴世さん
このたびはすばらしい賞をいただき、大変光栄に思います。応募への後押しをしてくださった、推薦くださった、選考くださったそれぞれの先生方に、心から感謝いたします。第2回目以降に皆様が積極的にこのタイトルに応募くださることを願って、私の活動を参考にしていただれば幸いです。
私は研究者でもなく、アカデミアに所属してもいません。かなり昔に認定心理士のライセンスを取得した一企業人です。心理学については残念ながら現在探求する機会がないのですが、私が企業で培ってきたアドミニストレーターとしてのスキルが、会の活動の一助、ひいては日本心理学会への貢献になっているとすれば、こんなに嬉しいことはございません。
2015年の「認定心理士創立25周年記念行事」に参加したことが、認定心理士の会との出会いでした。理事の先生に「認定証を発行している日本心理学会がその後に一切のサポートをしないなんて、おかしいです」と直談判した数日後、認定心理士の会に関するワーキンググループ参加へのインビテーションをいただきました。
認定心理士のライセンスホルダーは現在5万人以上いらっしゃいます。 この方たちのナレッジと交流を強めていけば、認定心理士そのもののブランドアップに繋がるのではないか。それが日本の心理学の底上げに結実していくのではないか、大きな目標を視座して、認定心理士の会は2016年に発足しました。各地方の認定心理士のキックオフイベントへスタッフとして参加、企画等にも参加させていただきました。
2017年に発足した現在の運営委員会ではオンライン会議システムを活用した、オンラインでのイベントを牽引してまいりました。現在9つある地方支部会の一つとしてオンライン支部会は、認定心理士の皆様へ心理学のナレッジと交流できる場をオンラインで提供しています。オンラインイベント、「Net de 交流!認定心理士」2017年の第1回の参加者は7名でした、それが2019年6月の開催では80名のお申込みをいただくまでになりました。講堂や会議室も必要なく、講演者の移動もいらない、コストは限りなく抑えられ、参加者は日本国内はもとより、ヨーロッパ、アメリカ、アジア各地からもご参加いただいています。 参加者もオンラインでなければ出会うことがない仲間との交流を楽しんでいらっしゃいます。
Net de交流に海外からご参加いただいた方のコメントです。「3年前に認定心理士になりました。当初は、何をどうしたらいいのか分からず、認定心理士の会に参加させていただいていたのですが、今回しばらくぶりにNet de 交流に参加させていただき、 認定心理士になって良かったと思いました。高瀬先生をはじめ役員の皆様のご苦労と会を成功させたいという熱意に感動しています。」
今後は日本心理学会の一般公開のシンポジウムや講演会等にオンラインでも参加できるよう、提案していきたいと存じます。なぜならこれは会場にいろいろな事情で出向くことができない方への合理的配慮の一つではないかと考えるからです。講演される先生方には、実現には難しい点もあるかと思いますが、カメラの向こうの参加希望の皆様が目を輝かせて待ってくださっていることを思い描いて、ご協力いただきたいと願っております。挑戦してみたい、ご興味ある先生方、是非お気軽にお声かけください。
最後に私の活動を支えてくださっている、認定心理士の会運営委員会委員長はじめ、委員会の先生方、常務理事の先生、事務局の皆様、オンライン支部会幹事の皆様、筒井洋一先生に、心より感謝申し上げます。
シチズン・サイエンスとは、一般の方が行う研究活動のことです。シチズン・サイエンスは世界的に広がりを見せており、研究を職業とする科学者や公的な研究機関と協調して行われることもあります。日本心理学会は、認定心理士の皆様と研究を行い、これからの心理学を共に創り上げることを目的に、シチズン・サイエンス プロジェクトを始めました。詳細はホームページをご覧ください(https://psych.or.jp/authorization/citizen/)。
認定心理士の皆様の協力により得られた結果は、日本心理学会が解析し、論文発表、学会発表を通じて公表します。ぜひ、皆様の積極的なご参加をお願い致します。
(認定心理士の会運営委員会委員長:髙瀨堅吉)
令和第一号のニューズレターをお届けいたしました。今号も内容盛りだくさんのニューズレターとなりました。毎号おなじみの各支部会イベント開催案内や開催報告、日本心理学会第83回大会におけるイベントのご案内などに加え、認定心理士の仲間たちを皆様にご紹介する一環として、今回は第一回シチズン・サイコロジスト奨励賞受賞者からコメントをいただきました。「認定心理士の会」は、認定心理士の皆さんのご活躍を支援し、また、社会連携セクションやシチズン・サイエンス プロジェクトのようにご活躍いただける場を提供していきます。
(東海支部会幹事:小川一美)
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認定心理士の会運営委員会〒113-0033 東京都文京区本郷5-23-13田村ビル内公益社団法人日本心理学会事務局jpa-ninteinokai@psych.or.jp
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