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ここでも活きてる心理学

福祉試験対策とものづくりと心理学と

著者(福祉資格試験対策専門)・アクセサリー作家

久保田 孝太(くぼた こうた)

Profile─久保田 孝太
2005年,東京福祉大学社会福祉学部卒業。翌年に個人事務所を設立。延べ250冊以上の福祉資格試験対策の参考書,問題集,講座教材の制作に携わる。2011年,天然石アクセサリーの製作・販売を開始。

自宅事務所にて,息子と
自宅事務所にて,息子と

「ないものはつくる」の発想

私は,福祉資格試験対策専門の著者&アクセサリー作家として2006年から活動しています。著者としては,社会福祉士,保育士,ケアマネジャーといった福祉資格試験に関わる教材の執筆や製作のほか,試験対策専門サイト『福祉試験対策工房』の運営も行っております。また,埼玉保育教育学院において,年に数回,保育士を目指す学生に講義も行っています。アクセサリー作家としては,天然石アクセサリーを中心とするものづくり活動に取り組んでいます。

この二つの活動の土台には,「ないものはつくる」という発想があります。この発想は,「つまらないなら,自分で遊び(楽しみ)をつくる」「仕事がないなら,自分で仕事をつくる」といったもので,「○○がない」という理由で悲観したり,ふてくされたりするのではなく,自分の力で「ある」の状態をつくるという考え方です。この発想は,自営業の家庭で育ったためか,幼い頃から自然と身についており,その後の各ライフステージで成長の支えになっていたと感じています。

福祉試験対策と心理学

試験対策や試験学習において,私が最も大切にしているのは,受験生の『気づき』です。「自分の行動傾向に気づく」「試験によくでる内容に気づく」「制度の仕組みに気づく」など,あらゆる面で『気づき』を増やしていくことが,確実な得点力アップ,ひいては試験合格につながると考えています。そのため,受験生が自ら気づき,その気づきを学習に落とし込めるようにすることを念頭に置きながら,執筆や講義に取り組んでいます。

現在は,「試験合格」を重要視していますが,いずれは,福祉資格の質や地位の向上にもつながるような活動にしていきたいと考えております。

ものづくりと心理学

ものづくり活動の中心は,天然石アクセサリーの製作ですが,最近では,ものをつくる喜びを息子に伝えていこうと,ガムテープや段ボールなどでベビーチェアをつくったり,おもちゃの空き箱でジオラマをつくったりもしています。

また,活動の一環として,ワークショップも開催しています。朝霞市地域活動支援センターで開催した際には,障害のある利用者の方々に,ものづくりの楽しさや喜びを感じてもらえるように取り組んでまいりました。このワークショップを経験したことで,「ワークショップ+心のケア」となるようなプログラムを確立したいと考えるようになりました。

福祉試験対策とものづくり

近年は,より見識を広げ,活動の質を高めるため,認定心理士の会のシンポジウムを含め,様々な分野のセミナーや勉強会に積極的に参加するように心がけています。一昨年からは東京福祉大学の卒業生や実務者などで設立されたヘネシー・洪事例研究会にも参加させて頂き,年に数回,ナラティブ・セラピーや構造派家族療法などについて学んでいます。

私の活動は,心理学に直結したものではありませんが,福祉試験対策とものづくりの分野,さらには育児の分野にも,心理学のエッセンスを加えていきたいと考えております。認定心理士の資格取得をきっかけに触れることができた心理学の学びを,日常や仕事にますます活かしていきたいです。

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