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若手の会から

コロナ禍における運動

コロナ禍の中,皆様の研究活動や教育活動の進捗はいかがでしょうか。オンラインでできることが増えて効率化された恩恵を感じつつも,その反面身体的な不調が顕在化している事例が多いようです。私の周りの友人,知人からも,眼精疲労,肩こり,頭痛,不眠と枚挙に遑がないほどさまざまな症状を訴える声が聞かれます。PCとにらめっこしながら家で過ごす時間が増えたことにより,身体的な活動量が大幅に減少してしまった方も少なくないことでしょう。

身体を動かすことが脳機能を高め,学習効率や集中力を向上させるといった研究が数多くあります。実証研究を参照するまでもなく私たちが直感的に理解していることですが,心と身体は繋がっているわけです。私自身は自転車(ロードバイク)を趣味にしており,月にだいたい800キロメートルほど走っているのですが,ライドから戻ってきた後は頭がクリアになって筆が進むような気がしますし(この原稿もライドから帰還後に書いています),心地良い疲労感が良質な睡眠をもたらしてくれるので,翌日のパフォーマンスも向上するように感じます。皆様もぜひさまざまな形で身体を積極的に動かすということを日々の生活の中に取り入れていただくと良いのではないかと思います。健康的な身体なくして秀逸な研究は遂行できないのですから。

対面で侃々諤々(かんかんがくがく)の議論ができていた日々は当たり前の時間ではなかったと再認させられる今日ですが,再びのリアルな交流ができる日を待ちわびながら,各々が健康的に精進していこうではありませんか。若手の会は若手同士の交流を促進する場を提供するためにこれからも敢為邁往(かんいまいおう)してまいります。

(若手の会幹事 岡村靖人)

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