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若手の会から

高校生・学部生が発表できる場

日本心理学会若手の会では,学部生や高校生が自身の研究を発表できる場の一つとして「学部生・高校生プレゼンバトル」を日本心理学会大会内で毎年,企画しています。

私は現在,若手の会の幹事を務めていますが,学部2・3年生の時には第1・2回プレゼンバトルで自身の研究を発表した経験もあります。第1回プレゼンバトルが私の最初の学会での発表でもあり,今でも鮮明に記憶しています。そして,昨年度はプレゼンバトルの審査をしながら発表者の方々を当時の自分と重ねていました。

率直な感想は,「すごい!!!」の一言でした。私が発表した数年前よりも,格段に発表者全体がレベルアップしていました。当時は,「卒業研究の構想」を発表する人が多く,実験をすでに行っている人はごくわずかでした。しかし,昨年度のプレゼンバトルでは,多くの発表者がすでに実験を行い,そのデータに対して統計分析も行っていることに驚きました。また,発表者の中にはヒトの行動の背後にあるプロセスを数式によって表現する「数理モデル」を用いた解析をしていた人もおり,高校生・学部生の研究レベルが確実に向上していることを実感しました。若手の会によって高校生・学部生が研究発表できる場を企画していることが,この向上にわずかながらでも貢献できていれば嬉しく思います。

また,若手の会では「異分野間協働懇話会」という研究会も毎年3月頃に開催しており,こちらは学部生でも研究発表が可能です。例えば,学部4年生の方はすでに行った卒業研究を発表していただいても良いですし,学部2・3年生の方は卒業研究の構想を発表していただくことも可能です。高校生や学部生の方には,あまり気負わずに研究発表の経験を積む最初の一歩として,是非,若手の会の企画に参加していただければと思います。

(若手の会幹事 富田健太)

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