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9. ガイドライン6: データおよび情報技術の破棄
(Guideline 6: Disposal of Data and Information and Technologies)

遠隔心理支援サービスを提供する心理士は,データや情報,使用した情報技術を不正なアクセスからの保護を容易にし,安全かつ適切に破棄できるように,合理的に努めます。


根拠:

APAの「記録保持に関するガイドライン」(Record Keeping Guidelines, 2007)に沿って,心理士は,データや情報,およびデータや情報を作成,保存,送信するために使用される情報技術を確実に破棄するための方針と手続きを作成することが推奨されています。心理支援サービスの提供における,遠隔でのコミュニケーションのための情報技術の使用は,クライエントの機密性とプライバシーを最大限に保護するために利用すべき破棄の方法を検討する際に,心理士に新たな課題をもたらします。したがって,心理士は電子データや情報に加えて,データや情報を作成,保存,送信した情報技術を十分かつ完全に破棄することを確実にするために,実践における情報システムのリスク分析の実施を検討することが強く求められます。

実践への適用:

心理士は,クライエント・患者に関するデータや情報を破棄するための方針や手続きを策定することが奨励されています。また,心理士は遠隔心理支援サービスの提供に使用されたソフトウェアやハードウェアをクライエント・患者の情報の機密性や安全性が損なわれないように確実に破棄するように努めます。その際に,心理士は,連邦,州,準州,地域,その他の組織の規則やガイドラインに沿って,再利用または破棄をする前に,記録を保存する媒体内のすべてのデータや画像を慎重に削除します。心理士は,利用可能なシステムに内在する,遠隔の通信技術に関連した独自の保存スペースが意味するものを認識し,理解しておく必要があります。

心理士は,データや情報を破棄する際に使用した方法や手続き,データや情報の作成,保存,送信に使用した情報技術,およびその他のデータやハードウェアの破棄に使用したそ情報技術を文書化することが推奨されています。また,遠隔でのコミュニケーションのための情報技術を利用する際には,マルウェアやクッキーなどに注意し,定期的に破棄するように努めます。