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- 78号 古くて新しい学習心理学
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認定心理士コーナー
資格認定委員会より
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1.認定委員会について
平成29年度の第1回目の委員会が4月22日に開催されました。同年3月29日までに受け付けた714件について審査しました。今回の委員会では,認定心理士(心理調査)の審査も初めて行いました。認定心理士(心理調査)は,平成29年3月31日までに受け付けた27件に関して審査しました。
平成28年度の最終的な審査件数の集計が認定委員会と同日に開催された常務理事会で報告され,初回審査件数は3,648件,総審査件数は3,752件,合格件数は3,561件,取得者は3,508件となりました。平成27年度の取得者は3,212件でしたので,300件近く増加したことになります。その結果,取得者累計は52,767名となりました。取得者が増加した理由の一つには認定心理士(心理調査)への関心の強さもあったと思われます。ただ認定心理士(心理調査)のためのカリキュラムのチェックの申請は非常に多かったのですが,実際の申請件数は27件と少なめの結果でした。今回の認定委員会に間に合わなかった分が次回に回されますので,実際の申請数はもう少し多くなります。
今後の認定委員会の開催予定日は6月10日(土)です。
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2.認定心理士(心理調査)について
認定心理士(心理調査)の申請のあった27件についての認定作業にあたって,思わぬいくつかの問題点が浮き彫りにされましたので,その点について報告しておきたいと思います。
認定心理士(心理調査)の認定作業では申請者から提出された報告書についての審査が行われました。報告書は卒業論文とゼミで実施されたものと2つ以上の提出を求めていましたが,その報告書には,結果以降の文と表が同一のもの,文献が書かれていないもの,卒業論文と要旨が同じものなどがありました。2つ以上の報告書はそれぞれ独立した体裁のものを求めているのですが,その点が申請者にうまく伝わっていなかったようです。
今回の審査に当たった認定委員の間では9つのチェック項目に従って報告書の内容が検討されました。それらは,①タイトルは適切か,②問題を受けて目的が設定されているか,③方法が具体的に記述されているか,④結果に適切な統計検定が行われているか,⑤目的・仮説と考察は一致しているか,⑥引用文献は適切か,⑦ほかに『執筆・投稿の手びき2015年改訂版』とのずれはないか,⑧研究の結論(考察)にオリジナリティがあるか,⑨その他,でした。その他のなかには2つの研究が相対的に独立しているかが含まれていました。上記の申請者は,この点に触れているものでした。
平成29年度のカリキュラム認定申請については昨年度同様に受け付ける予定でいます。また資格申請システムの開始は平成30年1月下旬の予定で作業を進めています。
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3.「認定心理士の会」について
平成29年度の認定心理士の会の活動として全国各地でシンポジウム等が開催されます。詳細は学会のホームページをご確認ください。
新しい試みとして「NET DE交流! 認定心理士」がはじまります。少人数のグループがオンライン上で結ばれ,講師との対談を行う形式のものですので,身近に心理学を学ぶ機会として期待できます。
(認定担当常務理事・日本大学教授 横田正夫)
編集後記
心理学は大きく発展し,変化しつづけています。比較的新しい学問だからかもしれません。領域によっては発展により,印象がすっかり変わってしまうこともあります。今回は学習心理学における最近の動向を紹介することで,そのような発展と変化について,読者の皆さんが何かを感じてくださったらと思い,企画しました。どうぞ教科書で学んだことを思い出しながら,新しい発見や理論そしてそれらの応用に触れてください。(大久保街亜)
編集委員(五十音順)
編集委員長
川口 潤
名古屋大学
副委員長
大久保街亜
専修大学
委員
岩壁 茂
お茶の水女子大学
漆原宏次
北海道医療大学
柏崎秀子
実践女子大学
河原純一郎
北海道大学
小森政嗣
大阪電気通信大学
下津咲絵
京都女子大学
旦 直子
帝京科学大学
手塚洋介
大阪体育大学
樋口匡貴
上智大学
脇田真清
京都大学霊長類研究所
担当常務理事
宮谷真人
広島大学
心理学ワールド
[78号]2017年7月15日発行 年4回発行(1月,4月,7月,10月)
- 発行人横田正夫
- 編集・発行公益社団法人 日本心理学会 〒113-0033 東京都文京区本郷5-23-13 田村ビル TEL 03-3814-3953
- 表紙デザイン虎尾 隆
- 印刷・製本新日本印刷
- 制作(株)新曜社
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