資格認定委員会より

• 1．認定心理士について

  前号で報告してから今号までの間，2020年度の認定心理士資格認定委員会は計2回開催されており，第2回委員会（通算第182回）が8月1日，第3回委員会（通算第183回）が10月3日でした。第2回委員会では，2020年4月21日～6月29日に受け付けた338件（うち一括申請33件）を審査するとともに，前回委員会までの保留分等の4件を再審査，カリキュラム認定申請9件を審査しました。そして，8月19日の資格認定小委員会の検討も踏まえて，最終的に321件を合格，11件を保留，6件を不合格としました。さらに第3回では，同年6月30日～9月25日に受け付けた計298件（うち一括申請17件）を審査するとともに，前回委員会までの保留分等の20件を再審査，カリキュラム認定申請8件を審査し，251件を合格，38件を保留，9件を不合格としました。

  これらの結果を受けて，10月認定委員会後（10月3日時点）の初回審査件数は1,856件，総審査件数は1,903件，合格件数は1,781件，資格取得者は1,703名となりました。これで認定心理士の総資格取得者は65,017名に達しました。昨年度の初回審査件数は3,526件でしたので，今年はそれより低い審査件数となっています。コロナ禍の影響を受けたといえるかもしれません。今から，来春卒業予定の方々の見込み申請が増えてくる時期となりますので，引き続き本年の動向を見守りたいと思います。なお，認定心理士の会の会員数は現在4,469名です。

• 2．認定心理士（心理調査）について

  2020年度第2回（第182回）委員会で，同年6月1日～7月26日に受け付けた7件を審査するとともに，前回委員会までの保留分等の11件を再審査，カリキュラム認定申請4件を審査しました。そして，8月19日の資格認定小委員会の検討も踏まえて，最終的に，4件を合格，3件を保留としました。さらに第3回では，同年7月27日～9月30日に受け付けた9件を審査するとともに，前回委員会までの保留分等の3件を再審査，カリキュラム認定申請35件を審査しました。そして，10月23日の資格認定小委員会の検討も踏まえて，最終的に，4件を合格，5件を保留としました。

  これらの結果を受けて，10月下旬時点の初回審査件数は59件，総審査件数は73件，合格件数は44件，資格取得者は38名となりました。これによって，認定心理士（心理調査）の総資格取得者は194名に達しました。昨年度の初回審査件数は63件でしたので，今年はこの時点でほぼ昨年なみの審査件数に近づいており，着実に認定心理士（心理調査）の資格取得を希望する人が増えてきました。

• 3．新基準による認定心理士（心理調査）の資格申請受付が始まります

  本誌88号（https://psych.or.jp/publication/world088/pw25/）でご案内していた通り，2021年1月中旬より認定心理士（心理調査）（通称，心理調査士）の新基準にそった資格の電子申請システム受付がいよいよ開始となります。これからは，すでに認定心理士の有資格者の方であれば，心理調査士の資格申請が可能となります。また大学等で心理学を教えている会員の方にも要件を満たすことで申請が可能になるような心理調査士資格の優遇措置についても検討しております。ぜひ心理調査士の資格取得をお考えいただければと願っております。今後の資格認定委員会の開催は12月5日です。

（資格担当常務理事・久留米大学教授　津田 彰）