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第4章 “Japanese Psychological Research” の投稿原稿の作り方

第4章 “Japanese Psychological Research”の投稿原稿の作り方

本章では,“Japanese Psychological Research”へ論文を投稿する際に,守らなくてはならない一般的な約束が述べられている。投稿論文(投稿原稿)を作成するために必要な事柄を,掲載される学術論文の形式にあわせて説明している。

4.1 “Japanese Psychological Research” について

(1)Aims & Scope
Japanese Psychological Research (JPR), the flagship journal of the Japanese Psychological Association, is a peer-reviewed journal publishing high-impact research from all areas of scientific psychology. JPR publishes Original Articles, Brief Reports, and Reviews. JPR welcomes high quality articles from researchers in Japan and any part of the world, which employ novel approaches and contribute to advancing psychological research of broad interest and theoretical significance. Please visit the Author Guideline for specific information on submission.

4.2 論文の種類,形式

4.2.1 論文の種類と定義

  1. (1)Original Article:原則として,問題提起と実験,調査,事例などに基づく研究成果,理論的考察と明確な結論をそなえた研究。新たな実験装置や解析プログラムの開発,新たな心理測定尺度の作成やデータベースの構築など,研究の遂行に有用な新たな方法,技術およびデータに関する報告も含む。最大10,000語。
  2. (2)Brief Report:すでに公刊された研究成果に対する追加,吟味,新事実の発見,興味ある観察,少数の事例についての報告,速報性を重視した報告,萌芽的発想に立つ報告。最大5,000語。
  3. (3)Review:心理学の最近の重要テーマについて,研究状況,主要成果,問題点等を解説し,研究の意義と今後の課題を論じる。編集委員会から執筆依頼を行う“Invited Review”を含む。最大20,000語。

これらの文字数の制限には,引用文献,表,図を含めない。また,この制限は初回投稿時のみ適用され,著者は投稿時にこれらの文字数について申告する。

4.2.2 論文の形式

論文は英語とし,投稿原稿は A4 判の白紙を縦置きにして使用する。各ページは,上下,左右に3cm 以上の余白を取り,一般的フォント(見やすいもの)および10.5ポイント以上のサイズの文字を使用する。1 ページに入る行数はフォント,サイズにより異なるが,25行を目安とする(見本4.1)。原稿には通しページを付ける。なお英語については,ネイティブの専門家の責任ある校閲を経た文章であることが不可欠である。

見本4.1 “Japanese Psychological Research” 本文原稿見本
見本4.1 Japanese Psychological Research 本文原稿見本

(Yokoyama, T., Kato, R., Inoue, K., & Takeda, Y. (2022). Cuing Effects by Biologically and Behaviorally Relevant Symbolic Cues. Japanese Psychological Research, 64(3), 308-­319. https://doi.org/10.1111/jpr.12318 に一部変更して収載)

4.3 論文情報

4.3.1 表題

表題は,論文の内容に即したものとし,長さは,12―15語程度とする。副題は,できるだけ避ける。一連の研究の場合でも,番号の異なる同一表題は好ましくない。やむをえずそうする場合は副題としてそれを用い,主題は別に付ける。副題は主題の後にコロン(:)をつけて続ける。主要語の頭文字は大文字にする(3 文字以下の接続詞,冠詞,前置詞は小文字とする)。

4.3.2 著者名

著者名は省略せず,ローマ字(英語,原語)で名(ファースト・ネーム),姓(ファミリー・ネーム)の順で表記する。著者が,改姓(名)をした場合は,括弧内に併記するのではなく,脚注として旧姓(名)を明示することが望ましい。

連名者は,その論文の内容に責任を持つ協力者に限られ(単なる補助者,部分的協力者は,連名者とはせず,必要があれば「表題ページ」の脚注において謝辞を述べる),研究貢献度に従って順に並べることを原則とする。なお,これらは著者情報にあたるため,電子投稿システムにのみ入力し,原稿には含めない。

4.3.3 所属機関名

所属機関名は英語の正式名称を,すべての著者について記す。所属機関名は,部局などは記載しない。たとえば大学の場合,大学名のみを掲載し,研究科・学部,学科,専攻などは必要があれば「表題ページ」の脚注として付記する。なお,これらは著者情報にあたるため,電子投稿システムにのみ入力し,原稿には含めない。

  1. (1)著者の所属機関が,投稿時から変わった場合,あるいは研究を行った機関が,現所属機関とは異なる場合は,「表題ページ」の脚注にその旨を記す。
  2. (2)非常勤の勤務先を所属機関として掲載する場合は,当該機関の承諾を必要とする。

4.3.4 「表題ページ」の脚注

「表題ページ」の脚注は,掲載時,表題ページの欄外に印刷される。脚注を付ける場合,該当箇所の右肩に上つき数字(1, 2, 3...),通し番号で脚注番号を付ける。「表題ページ」の脚注で示す例をあげる。

  1. (1)文部科学省,日本学術振興会などの科学研究費補助金などによる研究の発表である場合,大会で発表している場合など,研究についての補足は,表題(主題)に脚注番号を付ける。
    1. 1This study was supported by Grant-Aid for Scientific Research, Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology, xxx from Japan Society for the Promotion of Science.
    2. 2Experiment 2 was presented at the 82nd Annual Convention of the Japanese Psychological Association (Sendai, Japan).
  2. (2)謝辞を述べたい場合,第1著者名に脚注番号を付ける。
  3. (3)著者が改姓(名)をした場合や,所属機関については,該当の著者名に脚注番号を付ける。
  4. (4)論文に関する連絡先は,掲載時の英文連絡先とし,共著の場合は,その論文に関して責任をもって対応できる者の,著者名,所属機関名,住所,メールアドレスを次の要領で示す。

    Correspondence concerning this article should be sent to: 著者名, 部局, 所属機関名, 町, 区, 市, 都道府県 郵便番号, 国名.(メールアドレス)

    Correspondence concerning this article should be sent to: Taro Shinri, Department of Psychology, Faculty of Letters, xxx University, Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo 113-xxxx, Japan. (E-mail: xxx@xxx)

4.4 本文

4.4.1 見出し(見本4.1

本文での見出しは,以下の3種類のみ用いられる。見出しには番号を付けない。なお,本文冒頭には,見出しを記載しない。

  1. (1)中央大見出し:行の中央にゴチック,ボールド体で,ピリオド(.)を付けない。その上下はそれぞれ1行ずつあける。主要単語の頭文字は大文字にする。
  2. (2)横大見出し:行の左端から,ゴチック,ボールド体で,ピリオド(.)を付けない。本文は改行して始める。主要単語の頭文字は大文字にする。
  3. (3)横小見出し:行の左端から2文字あけ,ゴチック,ボールド体で,ピリオド(.)を付ける。本文は,同行に2文字あけて続ける。第1語の頭文字は大文字にする。

4.4.2 段落・見出し以外の序列

内容のまとまりごとに段落をつける。段落ごとに改行し,左端から半角4文字程度(10mm 程度)字下げする。

(1)段落に序列をつける
関連性のある内容の段落に序列をつける場合は,算用数字で番号を付け,文章で簡潔に表現し,順次改行して用いる。コロン(:)やスペースを入れるなど,見出し扱いにはできない。
1....
2....
3....
(2)段落内で序列をつける
文章中,または段落内で序列をつける場合には,(a)...,(b)...,(c)...,のようにアルファベットに括弧を付け,改行せずに文章を続けていく。コロン(:)やスペースを入れるなど,見出し扱いにはできず,(1),1),①,a)などは使用できない。

4.4.3 「本文中」の脚注

「本文中」の脚注は,論旨を進めていく上で参考になることや,本文中に入れると混乱を招くような事柄の補足的説明に用い,最小限にとどめる。

  1. (1)掲載時,該当ページの欄外に印刷される。
  2. (2) 「表題ページ」の脚注から続く通し番号を,該当箇所の句読点のあとの右肩に上つき数字(1, 2, 3, 4...)で付ける。見出しには付けない。
  3. (3)脚注文は,原稿の引用文献の次のページにまとめて記す。
  4. (4)著作権に関する注釈は,必要であれば「本文中」の脚注に記載する。
  5. (5)抄録が公刊されていない場合,また書簡,私的な小集会での発表,発言,非公式の意見交換などは私信(Personal communication,年月)として扱い,引用文献ではなく「本文中」の脚注に記す。

4.4.4 句読法

(1)句点(.)と読点(,)
句点はピリオド(.),読点はカンマ(,)を用いる。
(2)ハイフン(-)
対語・対句の連結,合成語に用いる。
(3)ダッシュ(―)
注釈的説明を挿入する際に用いる。2分ダッシュ(半字分:-)は,期間,引用文献のページを表すのに用いる。
(4)引用符(“ ”)
引用符は“ ”を用いる。
(5)丸括弧( )
原則として,( )を使用する。
(6)コロン(:)
例,説明,仮説,引用文などを導く場合,副題などに用いる。
(7)セミコロン(;)
検定結果を列挙する場合,あるいは括弧内に引用文献を列挙する場合に用いる。

4.4.5 英語以外の外国語

本文中において,用語を英語以外の外国語表記で,そのまま表記することは,可能な限り避けるようにする。なお,次の場合には英語以外の外国語を用いることができ,必要があれば,初出のときにその言語を括弧内に書き添える。

  1. (1)外国人氏名などの固有名詞
  2. (2)引用文献,テスト名,尺度名
  3. (3)動植物のラテン語学名

4.4.6 略語

一般に用いられている略語以外はなるべく用いない。略語法について注意すべき点を次に列挙しておく。

  1. (1)テスト名や長い専門用語の略語を用いるときは,原典初出のときに括弧内に略語を付ける。
  2. (2)略語には大文字を用いる。字間をあけたりピリオドを付けたりする必要はない。特にピリオドを付けた形で用いることが慣習になっている場合には,慣習どおりの形で用いる。

4.4.7 特殊文字

(1)イタリック体
イタリック体を単なる強調のために用いることは望ましくない。なお,次の場合にはイタリック体を用いることができる。
  1.  i )図表の題
  2. ii )本文中に引用されている書籍名,雑誌の名称と巻数
  3. iii)統計法に用いられる記号(例:MSDtFpdfnsなど)
  4. iv )動植物のラテン語学名および初出の専門用語
(2)ボールド体
ボールド体の使用は,原則として本文中の見出しと,表の因子構造を強調する数値に限られる。本文中で特定の語句を強調するために用いることはできない。
(3)アンダーライン・傍点
原則として用いない。

4.5 数字・数式,統計記号

4.5.1 数字

(1)算用数字
数を表示する場合は,原則として算用数字を用いる。ただし,10未満の数,および文頭では文字で綴る(たとえば,文頭では,21 participants... ではなく,Twenty-one participants... とする)。
(2)ローマ数字
原則として慣用表現(たとえば,Type II error)などの記述にのみ用いる。

4.5.2 数式

論文中の数式には,すべて通し番号を付ける。

  1. (1)数学記号,量記号および変数の記号はイタリック体とし,なるべくJIS(Z8201,Z8202参照)などで定められたものを使用する。
  2. (2)単位,演算を表す記号はローマン体を使用する。
  3. (3)分数式は原則として,のように表し,本文中に入れるときは,a/b,(a+b)/(c+d)のように表す。
  4. (4)sin,log,expなどの記号は,ローマン体で表す。
  5. (5)2つ以上の関連する数式を続けて上下に並べて書くときには,等号の位置でそろえる。

4.5.3 統計記号,その他

  1. (1)統計概念の記号として用いる文字は,イタリック体とする。疑問の点はJISなどを参照する。原則として,分散分析表は含めない。t( ),F( )などの書き方については,統計学辞典の凡例などを参照されたい。

    検定結果については,tFχ2などの検定統計量の値,自由度,p値,および効果量と効果の方向を記述する。なお,p値については正確な値を小数点以下2桁あるいは3桁で記述し,p値が.001より小さいときは,p < .001 と記述する。点推定値(標本平均や回帰係数など)を示す場合には,推定精度に関する情報(標準誤差など)をあわせて示す。論文中では一貫した有意水準によって信頼区間を表示することが望ましい。

    資料に対して行った各種統計的検定の結果を文末で示すときには,文をカンマ(,)で区切り以下のように続ける。

    • F (1, 10) = 6.18, p = .032, est ω2 = .07;F (4, 40) = 22.71, p < .001, MSe = 0.005
    • t (22) = 2.40, p = .013, d = 0.65, 95 %CI [0.35, 0.95]
    • χ2 (4, N = 90) = 10.51, p = .033
  2. (2)百分率はすべて%の記号を用いる。
  3. (3)特殊な記号,たとえばHullの理論に用いられているSHRのようなものは,特に明記し,大文字,小文字,字体,上つき,下つきなどを明確にしておく。
  4. (4)欠測を伴うデータを分析する場合には,欠測の頻度や件数を示すとともに,採用した欠測発生モデルと対応方法を記述する。
  5. (5)統計的仮説検定も含めて推測統計の場合は,p値,効果量,信頼区間を記載する。

4.6 単位

計量単位は,原則として国際単位系(SI)を用いる。ただしSI以外の単位も編集委員会で適当と認められた場合は使用できる。

4.6.1 国際単位系

基本単位と組立単位があり,それぞれ固有の名称と記号が与えられている。基本単位,組立単位ならびにそれらに併用できることを国際度量衡委員会が認めている単位のうち,心理学に関係あるものを付録1に記す。

4.6.2 分量・倍量単位を表すための接頭語

基本単位,組立単位,併用単位のままでは大きすぎたり,小さすぎたりする場合,その10の整数倍(10-24から1024までの分量・倍量)を表す接頭語を使用できる(付録1-4,Table 11)。

4.6.3 単位記号の使用

  1. (1)単位記号は,ローマン体を用い,一般に小文字で表すが,記号が固有名詞に由来する場合と,106以上の接頭語には大文字を用いる。
  2. (2)セルシウス度(摂氏)℃,国際単位に併用できる単位であるmin(分),h(時),d(日),°(度),′(分),″(秒),およびL(リットル)は使用できる。
  3. (3)単位記号には,複数形やピリオド(.)を付けない。たとえばmin. のようにピリオド(.)は付けず,minとする。接頭語は1個のみを使用し,単位記号の前にそれと一体のものとして示す。ただし,基本単位のkgのみはkgでなく,gに1個の接頭語が付くように接頭語を選ぶ。たとえば,1kkgではなく,1Mgとし,1mμmはmの前に2つの接頭語が付くので避け,1nmとする。
  4. (4)単位の前にくる数値が0.1から1,000の範囲になるように接頭語を選ぶ。たとえば2,000kgでなく2Mgとし,0.00394mでなく3.94mmとする。ただし,同一の表や一連の文章の中でいくつかの数値を比較するときなどは,この範囲を超えても同一の接頭語を用いたほうがよい。
  5. (5)組立単位に接頭語を付ける場合は,接頭語が先頭にだけ付くようにする。たとえば1μm/msでなく1mm/sとする。
  6. (6)組立単位が2個以上の単位の積として構成されている場合は,乗法の記号として,N・mのように点(中黒)をはさんで表すが,誤解の恐れがなければNmのように点を省略してもよい。しかし,これをmNと表してはいけない。mNはミリニュートンでニュートン・メートルではない。mは,「ミリ」と「メートル」の両方を表すので特に注意する必要がある。
  7. (7)組立単位が2個以上の単位の除算で構成されている場合は,m/sのように斜線,または,m・s-1のように負の指数で表してもよい。ただし,斜線を2個以上使用してはいけない。たとえば,W/sr/m2とはせず,W・sr-1・m-2またはW/(sr・m2)とする。
  8. (8)量を表す数字と単位との間には100 mのように半角の空白をおく。またやむをえず大きな数を表示しなければならない場合は86,400mのように3桁ごとにカンマで区切る。
  9. (9)dB(デシベル)はSIに含まれないが,使用することができる。

4.6.4 SIに適しない例

国際単位系では不適当とみなされる例と,その正しい表し方を付録に示す(付録1-5,Table 12)。

4.7 引用・言及

4.7.1 文献の引用

(1)著者名・刊行年
本文中に文献を引用する場合,著者名(姓,ファミリー・ネーム)の直後に刊行年を添える。
  1.  i )本文中に文章として入れる場合

    “Naito (2018) presented...”

  2. ii )括弧内に文献を示す場合

    “...be experienced (Hashiya, 2019).”

  3. iii)同一著者で,同一年に刊行された文献がいくつかある場合,刊行年のあとにアルファベット小文字a,b... を付して区別する。

    “Hasegawa (2017a) found..., and Hasegawa (2017b) examined...”
    “... within the tasks (Hasegawa, 2017a, 2017b).”
    “Harada et al. (2021a, 2021b) showed...”,
    “... (Harada et al., 2021a, 2021b)."

  4. iv )異なる著者で,同一姓の文献の引用があり,混同の恐れのある場合,イニシャルを添える。

    “In this paper, T. Yamada (2016)...”,“in psychological studies (Y. Yamada, 2016).”

(2)自著の引用
著者自身の既刊文献の引用は,“Author...”などとせず,“Mukaida (2017)...” のようにする。
(3)共著(著者2名)
著者が2名の共著の場合は,引用のたびごとに両著者名を書く。本文中は"and",括弧内は"&"を用いる。

“Morioka and Moriya (2020) showed...”,“... (Morioka & Moriya, 2020).”

(4)共著(著者が3名以上)
 
  1.  i )著者が3名以上の共著の場合,初出の際から,第1著者名以外は “et al.” と略記する。

    “Harada et al. (2021) showed...”,“... (Harada et al., 2021).”

  2. ii )複数著者の論文を “et al.” 表記にした結果,同じ省略表記のものが複数できてしまう場合は,論文間の区別がつくまで著者名を書く。

    “Harada, Nakamura, Asano et al. (2021) showed...”,“...(Harada, Nakamura, Kamise et al., 2021).”

  3. iii)省略表記をした結果,最後の著者だけが異なる場合は,"et al."とせず,最後の著者まで書く。

    “Harada, Nakamura, Fukaya, Kamise, and Asano (2021) showed...”,“...(Harada, Nakamura, Fukaya, Kamise, & Ishii, 2021).”

(5)翻訳書の引用

翻訳書を引用する場合は,原著者名と,その刊行年,翻訳書の刊行年を表記する。

“Otto (2000/2019)...”,“(...Otto, 2000/2019)”

(6)文献引用の順序

本文中の同一箇所で複数の文献を引用するときには,文末の同じ括弧内に著者名のアルファベット順にセミコロン(;)で区切り,また同一著者については,刊行年順に並べてそれらをカンマ(,)で区切り示す。

“...(Fukaya, 2018; Fukaya & Ikeda, 2015; Ikeda et al., 2015, 2016).”

4.7.2 文章の引用

  1. (1)文献の記述の一部を直接引用するときには,原文(あるいは原文の英訳)のとおり正確に転記(英訳)する。
  2. (2)引用文が40語以内の場合は,別行とせずに本文に続け,引用符(“ ”)で囲む。
  3. (3)引用文が40語を超える場合は,引用文の前後をそれぞれ 1 行ずつ開けて記載する。
  4. (4)引用文中にさらに引用句があるときには,内側に‘ ’を用いる。
  5. (5)引用文には,末尾に著者名,刊行年,掲載ページを書き添える。

    “...(Itakura, 2018, pp.150-152).”

  6. (6)原典が入手困難なために翻訳書による場合は,翻訳書の引用の仕方に従い,掲載ページを明記する。

    “...(Ebbinghaus, 1885/1978, p.93).”

  7. (7)文章を引用する際には,著作権者の許可が必要な場合があるので注意する。
  8. (8)原文の一部を省略した場合には,“...” で示す。

4.7.3 図・表の引用

  1. (1)図や表について本文中で言及するときは,Figure 1,Table 1のように表記する。
  2. (2)他の文献の図や表を引用する場合は,その旨が明確になるように出典(著者名,刊行年,掲載ページ,原典の図・表の番号)を括弧内に書き添える。

    “Figure 1. Research Model of Experiment 1 (Ito, 2017, p.120, Figure 3).”

  3. (3)図・表の引用にあたっては,著作権者の許可が必要な場合があるので注意する。

4.7.4 氏名・機関名への言及

  1. (1)本文中で氏名に言及するときは,ファースト・ネーム,ミドル・ネームのイニシャルも記し,2度目以後は姓のみを記す。ただし,引用文献の表記は前出(4.7.1)の方法による。
  2. (2)氏名には,謝辞の場合を除き,敬称や肩書きを付けない。
  3. (3)本文中で言及した氏名に所属機関名を書き添える必要があるときは,初出の際に氏名のあとに括弧に入れて示す。
  4. (4)本文中で研究機関名に言及するときは,初出の際は略さず正式名称を明記する。2度目以後は省略表記してもよい。

4.8 表(Table)(見本4.2

4.8.1 表の原稿

(1)表の用紙
表は1ページに1つの表を書き,引用文献(「本文中」の脚注)のあとに図とは分けて,Table 1から順におく。
(2)表の大きさ
表の1行の文字数(横)は,40文字(半角の数字,アルファベット,または余白)以内であれば,掲載時半ページ幅となる。80文字以内であれば,全幅とする。なお,表の行数(縦)は,表の題,表の注,余白も含め49行が1ページに相当する。

4.8.2 表作成上の一般的注意

  1. (1)表の作成にあたっては,研究結果を最も効果的に伝えることができるように工夫する。表と図の内容の重複を避けると同時に,必要な情報は漏れなく記載されていなければならない。本誌に掲載している見本は一例であり,以下の文献にさまざまな種類の見本が掲載されている。
  2. American Psychological Association. (2020). Publication manual of the American Psychological Association (7th ed.). American Psychological Association. pp. 210-­224.

  3. (2)原則,表の見出しと表の左の項目(スタブ列)は左そろえとし,数値は中央そろえとする。表中の主要な英単語の頭文字は大文字にする。
  4. (3)数値は,有効数字を考慮して表記する。また,数字は小数点の位置,小数点以下の桁数をそろえるのが望ましい。
  5. (4)数値の単位は,数字が縦に並ぶときはその数値に関する見出しの下,横に並ぶときは項目の右に書き入れる。
  6. (5)表中の数字が理論的に必ず1以下の場合(たとえば,相関係数)は,0を付けずに.52のように小数点以下のみを書く。
  7. (6)因子の構造を強調する数値は,ボールド体を用いることができる。
  8. (7)表中の線はできるだけ少なくし,適当にスペースをとる。縦の罫線,斜線は用いない。
  9. (8)表について本文で言及し,挿入希望位置を本文の中に指定する。

4.8.3 表の番号,表の題

  1. (1)表の番号は,論文中に示す順序に従ってTable 1,Table 2のように算用数字で通し番号を付ける。改行して表の題をイタリック体で付け,末尾にはピリオド(.)を付けず,表の上部に左そろえで表記する。
  2. (2)表の題は,できるだけ簡潔にする。また表の題に用いる用語は本文と一致させる。

4.8.4 表の注

表の注は,表の題の下ではなく,表の下に以下の順におき,注の符号のあとに簡潔に記す。説明文の終わりには,ピリオド(.)をつける。

  1. (1)表全体に関する補足的説明は,表中に注の符号は付けず,“Note.”を表の下におき,説明文を添える。
  2. (2)表中の特定部分に関する注は,表中の該当箇所の右肩に上付きで注の符号(abc...)を付け,複数ある場合は,原則改行せず続ける。
  3. (3)“*”や“**” などの符号は,5%,1%の統計上の有意水準を示すときに用い,数値の右肩に示し,表の下部にその旨を示す。複数ある場合は改行せずに続ける。

見本4.2 Table見本
見本4.2 Table見本

(Tabata, N., Sato, H., & Ninomiya, K. (2021). Comparison of Privacy Consciousness Between Younger and Older Adults. Japanese Psychological Research, 63(2), 108, Table 3. https://doi.org/10.1111/jpr.12284より一部変更)

4.9 図(Figure)(見本4.3見本4.4

4.9.1 図の原稿

図は多くの情報を直感的に理解しやすい形で示すことができるが,かなりのスペースを要するため,厳選し,必要な図のみを,効果的に使用することが望まれる。他の図や表の内容と重複しないよう注意する。

(1)図の用紙
表と同じく,1ページに1つの図を描き,引用文献(「本文中」の脚注)のあとに表とは分けて,Figure 1から順におく。
(2)図の種類
図にはグラフ,画像,チャートなどがある。必要に応じて折れ線グラフ,棒グラフ,散布図など適切な形式を選択する。折れ線グラフは,連続的に変化する独立変数(横軸)に対応する従属変数(縦軸)の変化を示すなどの場合に利用されるのが原則である。棒グラフは,一般に独立変数が名義尺度(カテゴリー群)である場合などに利用される。散布図は,変数間の関係を示すためなどに利用される。

4.9.2 図作成上の一般的注意

(1)作図
作図は,縮尺を考慮して線の太さを決め,コントラストに留意する。なお,図の作成にあたっては色を使用しない。図作成ソフトを使用して作図する場合,大外の枠,背景色の存在,不要な線の存在など,“Japanese Psychological Research”の図の作成上の注意と異なる点が多いため,注意を要する。
(2)図の言語
日本語表記を添える必要があるときは,括弧内に日本語を併記する。
(3)線と点
  1.  i )縦軸の途中を省略する場合は,軸に波形,または斜線を入れて切り取ったことを示すとよい。
  2. ii )座標軸や曲線,折れ線の太さは,論文を通じて一定にする。座標軸の太さはその図中の一番太い曲線,折れ線と同程度にする。
  3. iii)同一論文中に比較対照すべき複数の図があるときは,全部に同じ目盛りを用いる。
  4. iv )折れ線のシンボルは縮小すると判別しにくくなることがあるので,大きめに描く。
  5.  v )データの散布度を示すためにエラーバーを用いる場合には,それが標準偏差,標準誤差,信頼区間などのどれを表すのかを明記する。
(4)図中の文字
  1.  i )図中の文字は縮尺を考慮して大きさと太さを決める。図中の単語の頭文字は大文字とする。ただし,単位は SI(付録1)に従い,大文字か小文字かを決める。
  2. ii )座標軸の説明とその単位は各軸の外側中央に示す。縦軸は下から上に向かって横書きで書く。
(5)図について本文で言及し,挿入希望位置を本文の中に指定する。
 
(6)パス解析や構造方程式モデル(SEM)の結果をパス図で表示する場合には,標準的な表記を行う。以下の文献を参照されたい。

American Psychological Association. (2020). Publication manual of the American Psychological Association (7th ed.). American Psychological Association. p.239, Figure 7.7, p. 240, Figure 7.8, 7.9.

(7)写真は図とみなして扱う。写真の番号は図の通し番号に含める。
 

4.9.3 図の番号,図の題

  1. (1)図の番号は,論文中に示す順序に従って Figure 1,Figure 2 のように算用数字で通し番号を付ける。
  2. (2)図の上に,図の番号および図の題を左そろえで記す。
  3. (3)図の題では,図の内容を簡潔に説明する。また図の題に用いる用語は本文と一致させる。

4.9.4 図の注

図の注は,図の下に以下の順におき,注の符号のあとに簡潔に記す。説明文の終わりに はピリオド(. )を付ける。

  1. (1)図全体に関する補足的説明は,図中に注の符号は付けず,"Note."を図の下におき説明文を添える。
  2. (2)図中の特定部分に関する注には,図中の該当箇所の右肩に上つきで注の符号(abc)を付ける。図全体に関する注がある場合は,その下に改行して記す。複数ある場合は改行せずに続ける。
  3. (3)“*”や“**” などの符号は,5%,1%の統計上の有意水準を示すときに用い,数値の右肩に示し,図の下部にその旨を示す。図全体に関する注,図中の特定部分に関する注がある場合は,その下に改行して記す。複数ある場合は改行せずに続ける。
見本4.3 Figure見本
見本4.3 Figure見本
見本4.4 Figure見本
見本4.4 Figure見本

「作図の際の留意事項」については,第3章を参照のこと。

4.10 引用文献(見本4.5

引用文献は本文の次に一括して示す。見出しは “References” とし,中央大見出しとする。読者が検索,参照できるように留意する。DOI(Digital Object Identifier)が付与されている文献については,記載する。なお,原稿作成時には改ページをして始める。

4.10.1 文献を引用する場合の一般的注意

  1. (1)表記が2行以上にわたる場合は,2行目以降を半角4文字程度(10mm程度)字下げする。
  2. (2)著者の姓のアルファベット順とし,文献番号は付けない。
  3. (3)刊行年
    1.  i )文献の刊行年は,すべて刊行された西暦年を用いる。
    2. ii )刊行年には ( ). を付ける。
    3. iii)複数年にわたり 1 巻を逐次刊行される場合は,(2011-2013). のように2つの年を2分ダッシュ(-)で結んで示す。
    4. iv )「心理学研究」のように1年1巻ではあるが,4月から翌年3月までの年度による場合には,掲載号の刊行年による。
  4. (4)文献の表題は,原則として表題と副題の最初の語の頭文字,固有名詞,ドイツ語の名詞は大文字とするが主要語の頭文字も大文字にしてもよい。副題はコロン(:)のあとに続ける。
  5. (5)原則として,孫引きや 2 次的資料を利用した引用は控える。

4.10.2 文献の表記の仕方

(1)著者名
 i )一般的書き方

著者名は,姓を先に書き,カンマ(,)をおき,ファースト・ネーム,ミドル・ネームのイニシャルの順で書く。イニシャルのあとにはピリオド(.)を付ける。もし同姓で,イニシャルも同じ著者があるときは,名も略さずに書く。著者名の表記法は,原著者のそれに従う。

Takahashi, N. (2013).,Takahashi, Noboru (2013).,Takahashi, Nobuyuki (2013).

ii )共著(著者が20名以下)

すべての著者を書き,最後の著者の前にカンマ(,)と&をおく。and と綴らない。

Inoue, K., Oe, T., & Kawakami, N. (2016).

iii)共著(著者が21名以上)

著者が21 名以上の場合は,第1から第19著者まで書き,途中の著者は “...” で省略表記し,最後の著者を書く。

(2)書籍

書籍の場合は,著者名,刊行年,書籍名,初版以外は版数,出版社を書く。書籍名はイタリック体とする。版(edition)は ed. と省略表記する。

 i )一般的な例

Author, A. (Year). Title of Book. Publisher.

Clement, E. (2002). Cognitive Flexibility: The Cornerstone of Learning. Wiley.

ii )編集書

編集者(editor)はEd. と省略表記し,編集者が複数のときはEds. と省略表記する。

Editor, A., Editor, B., & Editor, C. (Eds.). (Year). Title of Book. Publisher.

Shwalb, D. W., Nakazawa, J., & Shwalb., B. J. (Eds.). (2005). Applied developmental psychology: Theory, practice, and research from Japan (Advances in applied developmental psychology series). Information Age Publishing.

iii)編集書中の特定章

Author, A., & Author, B. (Year). Title of Chapter. In A. Editor & B. Editor (Eds.), Title of Book (pp. xx-­xx.). Publisher.

Author, A. (Year). Title of Chapter. In A. Editor (Ed.), Title of Book (xx ed., Vol. xx, pp. xx­-xx.). Publisher.

Itakura, S., Moriguchi, Y., & Morita, T. (2013). The Development of Mentalizing and Emotion in Human Children. In S. Watanabe & S. A. Kuczaj (Eds.), Emotions of Animals and Humans: Comparative Perspectives (pp. 207­-222). Springer Japan.

iv )数巻にわたる書籍

Author, A. (Year). Title of Book (Vols. xx­-xx). Publisher.

Christie, D. J. (Series Ed.). (2008­-2022). Peace Psychology Book Series (Vols. 1-­37). Basic Books.

 v )数巻にわたる書籍の特定の1巻

Author, A. (Year). Title of Book (B. Editor, Series Ed.). Title of Series. Publisher.

Liben, L. S., & Mueller, U. (Eds.). (2015). Cognitive processes. (R. M. Lerner, Series Ed.). Handbook of child psychology and developmental science, Vol. 2. Wiley.

vi )翻訳書

Author, A (Year). Title of Book (B. Translator, Trans.). Publisher. (Original work published Year.)

Oguma, E. (2002). A genealogy of “Japanese” self-images (D. Askew, Trans.). Trans Pacific Press. (Original work publishied 1996)

(3)逐次刊行物(学術誌を含む雑誌,年報,紀要など)

逐次刊行物の場合は,著者名,刊行年,表題,誌名,巻数,ページを書く。誌名,巻数をイタリック体,引用文献の最初と最後のページを2分ダッシュ(-­)で結んで示す。誌名の主要語の頭文字は大文字とする。DOI が付与されている場合は記載する。

巻を通してページが振られていない場合は,号数は必ず記載する。ただし,巻を通してページが振られている場合であっても,号数を記載してもかまわない。また誌名は,原則として正式名称を,省略せず記載する。

 i )雑誌

Author, A., Author, B., & Author, C. (Year). Title of article. Journal Title, Vol.(No.), xx-­xx. https://doi.org/xxx

Ishikawa, S., Chen, J., Fujisawa, D., & Tanaka, T. (2019). The development, progress, and current status of cognitive behaviour therapy in Japan. Australian Psychologist, 55(6), 598-605. https://doi.org/10.1111/ap.12450

ii )年報・年鑑,紀要
紀要,報告書の名称が同一で,いくつかの部門,シリーズに分かれているものには,表題の直後に続けて,その部門やシリーズの名称を記す。なお,紀要,報告等の名称に,その大学などの名称が含まれていない場合は括弧に入れて記す。

Author, A. (Year). Title of article. Journal Title, Vol.(No.), xx-­xx. https://doi.org/xxx

Saito, A., & Nozaki, M. (2018). Childrearing and Social Support in Fathers of 3­5 Years Old Children. The Bulletin of Musashino University, Faculty of Education, 4, 9­-17. (In Japanese.)

(4)オンライン資料の引用
 i )刊行された冊子体がある場合には,冊子体を引用文献として記載する。
 
ii )刊行されることが確定し,刊行までの間,オンラインで早期公開(Early View)されている場合,刊行年の表記は(公開年)とし,早期公開である旨とDOI を明記する。刊行されたあとは,冊子体の表記に差し替える。

Author, A. (Year). Title of article. Journal Title. Advance online publication. https://doi.org/ xxx

Toyama, N. (2019). Developmental changes in infantsʼ object interactions across the transitional period from crawling to walking. European Journal of Developmental Psychology. Advance online publication. https://doi.org/10.1080/17405629.2020.1814730

iii)プレプリントされている文献の場合,アップロードサイト名とDOIを明記する。

Author, A. (Year). Title of article. Upload site. https://doi.org/xxx

Yoshimura, N., Morimoto, K., Murai, M., Kihara, Y., Marmolejo-Ramos, F., Kubik, V., & Yamada, Y. (2020). Age of smile: A cross-cultural replication report of Ganel and Goodale (2018). PsyArXiv. https://doi.org/10.31234/osf.io/dtx6j

iv )オンライン上でのみ閲覧できる資料で,DOIがある場合は,DOIを記載する。

Author, A. (Year). Title of article. Journal Title, Vol.(No.), Article No. https://doi.org/xxx

Miura, A., & Kobayashi, T. (2016). Survey Satisficing Inflates Stereotypical Responses in Online Experiment: The Case of Immigration Study. Frontiers in Psychology, 7, 1563. https://doi.org/10.3389/fpsyg.2016.01563

 v )オンライン上でのみ閲覧できる資料で,DOI がない場合は,次の書式で記載する。

Author, A. (Year). Title of article. Web site. Retrieved Date of access, from URL

American Psychological Association. (2014). APA databases: PsycINFO. American Psychological Association. Retrieved October 29, 2014 from http://www.apa.org/pubs/databases/psycinfo/index.aspx

ただし,オンライン上から削除される可能性もあるため,編集委員会からの請求があった場合に備え,速やかに対応できるようにしておく必要がある。

(5)その他
 i )学位論文など
学位論文などの年次は年度によらず,修了,授与の年をもって示す。また抄録などが公刊されている場合は,それによる。

Author, A. (Year). Title of article (Unpublished masterʼs thesis, doctoral dissertation). University.

Kitazaki, M. (1997). Mobile observer's visual perception: Application of the generic-view principle to three-dimensional motion perception (Unpublished doctoral dissertation). University of Tokyo.

ii )学会などでの発表

Author, A. (Year). Title of article. Conference Name, Location, xx­-xx.

Nishiyama, H., & Notomi, K. (2020). Implementing UDL to Improve Lessons in Primary and Secondary School in Japan. [Poster presentation]. The 34th Annual Pacific Rim International Conference on Disabilities and Diversities, Honolulu, HA.

iii)印刷中の論文
刊行されることが確定してはいるが未刊行の場合,刊行年の代わりに “(in press)” と明記する。

Author, A., & Author, B. (in press). Title of article. Journal title.

Boiger, M., Kirchner-Häusler, A., Schouten, A., Uchida, Y., & Mesquita, B. (in press). Different Bumps in the Road: The Emotional Dynamics of Couple Disagreements in Belgium and Japan. Emotion.

iv )新聞記事および雑誌記事の引用

Author, A. (Year). Title of article. Newspaper/Journal name, Date, pp.xx-­xx.

Frandale, N. (2002). Living on his nerves. Sunday Telegraph Magazine, March 17, pp. 12-19.

4.10.3 日本語文献の表記の仕方

  1. (1)表記法は,外国語文献の書き方に準ずる。著者名のローマ字表記は原著者のそれに従う。
  2. (2)文献名は,原著者による英訳の付いているときは,それを用いる。これのないときには,可能であれば,原著者に確認し記載する。確認が取れない場合には,適宜英訳したものを記載し“(In Japanese, translated by the author of this article.)”と末尾に付記する。
  3. (3)日本語の文献は,“(In Japanese.)”と付記し,日本語の文献であることを明示する。また英文アブストラクトの付いているものには,“(In Japanese with English abstract.)”と明示する。

    Sato, A. (2014). The future is in your right hand: An embodied temporal concept. Japanese Journal of Psychology, 85(4), 345-353. https://doi.org/10.4992/jjpsy.85.13055 (In Japanese with English abstract.)

  4. (4)書籍の場合,出版社名は,出版社による英語表記に従う。
  5. (5)雑誌名は,刊行元による英語表記に従う。英語表記のない場合には,日本名をローマ字(ヘボン式)に直して記載する。

4.10.4 引用文献の記載順序

  1. (1)引用文献は,日本語文献と外国語文献を分けず,共著の場合も,第1著者の姓のアルファベット順に配列することを原則とする。
  2. (2)同一著者が,単独で発表している文献と,その著者が第1著者として名を連ねている共著の文献がある場合には,単著を先にし,次に共著を並べる。また,第1著者が同一で,第2著者が異なるときは,刊行年ではなく,第2著者の姓のアルファベット順にそれらを並べる。第3著者以降も同様である。
    • Toyama, K. (2019).

    • Toyama, K., Nagai, S., & Nakamichi, K. (2015).

    • Toyama, K., & Oe, T. (2011).

  3. (3)同一著者の,あるいは同一配列の共著の文献がいくつかある場合には,早い刊行年のものから順に並べる。同一年に刊行された文献がいくつかある,あるいは,本文への引用の際の省略表記が同一となる場合,刊行年のあとに,文献名のアルファベット順で,アルファベット小文字a,b... を付して区別する。
    • Nishiyama, H. (2019a).

    • Nishiyama, H. (2019b).

見本4.5 References
見本4.4 References見本

4.11 アブストラクトとキーワード

4.11.1 アブストラクト

100―175語の英文アブストラクトを添付する。アブストラクトには問題(目的),方法,結果,考察または結論を含める。

4.11.2 キーワード

アブストラクトの下にその論文の分類,検索などのための,その論文を特徴づける英語のキーワードを 3─5 項目つける。検索の便のため,次の基準に従う。

  1. (1)キーワードは名詞または名詞句であり,複数形をとり得るもの(countable noun)は複数形で示す。

    (例)theory―theories,mouse―mice,child―children

  2. (2)原則として略語は使わない。
  3. (3)アブストラクトまたは本文中と異なった語を用いてもよい。

    (例)hyperactivity―hyperkinesis,quantification―measurement

  4. (4)固有名詞(氏名,地名,テスト名など)もキーワードになり得る。なお固有名詞などのように大文字を使う必然性がある場合以外はすべて小文字で書く。

    (例)Freud (Sigmund), Wechsler Adult Intelligence Scale

「キーワードの設定はその後の引用に影響する」については,第3章を参照のこと。

4.12 Supporting Information

論文の補足資料として,Wiley Online Library の Supporting Information 機能を利用することができる。詳細は学会ホームページ〈https://psych.or.jp/publication/Supporting_Information/〉を参照されたい。